コピーライティングを学んでいたら『ダイレクトレスポンシブマーケティング』って言葉を見つけたんだけど、一体どんな意味なんだろう?
コピーライティングを学べば「ほぼ確実」に目にする言葉ですよね。名前だけ聞くとなんだか難しそうに聞こえてしまいます。
でも問題ありません。
いきなり結論からお伝えすると
「こちらから情報を発信して、興味を持ってくれた人にだけ商品を紹介したり販売する手法」
のことをダイレクトレスポンシブマーケティングと呼んでいるだけです。
カラクリさえ分かってしまえば、結構シンプルな構造になっているんですね。
そんなわけで今回は「ダイレクトレスポンシブマーケティング」の概要から手法まで一気に解説します。
今回の知識を学ぶことで、
- ネット上でよく言われる「24時間働いてくれる営業マン」の作り方が分かる
- 人件費を大幅に削減することができる
- 相手が納得して商品を購入してくれるようになるのでクレーム率が下がる
といったメリットがあります。
特に最近はSNSの発達により、すぐに悪い噂が広まる時代です。
そんな中でクレーム率を下げて、社員の心理的な負担を減らすことは会社にとっても大きなメリットとなることでしょう。
このページの目次です。
ダイレクトレスポンシブマーケティングとコピーライティングの関係性は?
突然ですが僕は「これからの時代はダイレクトレスポンスマーケティングは必須」だと考えています。
詳しい理由についてはこれから解説していきますが、そう思える一番の理由としては、
集客を効率化・自動化することで時間を節約することが出来て、その分社員や事業に還元することが可能だからです。
最近は労働時間がやたらと増えていますよね。それに伴い「ブラック企業」という言葉も良く耳にします。
作業を効率化して社員や設備などに還元することを考えて行かなければ、次にブラック企業と呼ばれるのは自分達かもしれません。
だからこそ、営業をある程度は自動化できるダイレクトレスポンスマーケティングは、これからの時代に必須だと思えるんですね。
そしてこのノウハウにはコピーライティングスキルも欠かせません。なぜならホームページやメルマガ、SNSなどは全て文章で構成されているからです。
では、少しだけ前置きを挟みましたがダイレクトレスポンシブマーケティングについて見ていきましょう。
そもそもダイレクトレスポンシブマーケティングとは?
冒頭でもお伝えしましたが、ダイレクトレスポンシブマーケティング(DRM)とは、
こちらから情報を発信して、反応があった顧客(消費者)のみターゲットにする手法
のことを表しています。
後で詳しく解説しますが、ざっくりとした流れを解説すると
- 積極的に自社の商品の情報などをホームページやSNSで発信する
- 無料オファー(プレゼント)などでお客さんのリストを集める(この時点では販売しない)
- メルマガやニュースレターで知識や商品の価値を提供し続ける
- たまに商品を紹介する。また、売れなかったリストには廉価版の商品(ダウンセル)などを検討する
このような流れになります。お客さんのゴールが「商品の販売」ではなく「個人情報登録」といったページを見かけたことはありませんか?
無料プレゼントを使い、とりあえず情報を登録してもらうのを目的としたページのことです。
あのようなページがダイレクトレスポンシブマーケティングだと考えれば、何となくイメージが浮かびやすいかもしれません。
また「2ステップビジネス」とも呼ばれるケースもあり、主に高額商品を販売するときに積極的に導入されています。
誰が考えたの?
このノウハウを世界で初めて実践したのはアーロン・モンゴメリー・ウォード(アメリカ)という方でした。
小売店や中間業者が増えすぎて商品の値段が高くなっていることに気が付き、なんとかしなければいけないと考えたそうです。
その結果、農民に直接カタログを送ってダイレクトに注文を取ったのが始まりなんですね。
日本でもSNSなどで「中間業者」を叩く流れがあったりしますが、いつの時代も似たような悩みを抱えているんですね。※ちなみに僕はどんなビジネスにも広告費が発生すると思っているので、中間業者が間に入り過ぎなければ悪だとは思ってません。
このノウハウを日本に普及したのは『神田昌典氏』です。
コピーライターなら当たり前のように知っている人物だと思います。まだ知らない方は「業界ではかなり有名な方」なので、この方だけは覚えておくようにしましょう。
この方が日本でダイレクトレスポンシブマーケティングを広めて以来、現代では日常的に使われているノウハウになりました。
通信販売なんかでも頻繁に使われています。
「まずはお試し無料!今から30分オペレーターを増やしてお待ちしております!」
といった宣伝文句も、今回のノウハウを活用している例です。
具体的にダイレクトレスポンシブマーケティングは何が凄いの?
次にダイレクトレスポンシブマーケティングを行うことで、どんなメリットがあるのかを1つ1つ確認していきましょう。
細かいメリットを挙げるとキリがありませんが、よく言われるメリットについては次の3つです。
- 自動化による人件費の削減
- 営業の反応率上昇
- 営業マンの心理的な負担を軽減
具体的に見ていきましょう。
自動化による人件費の削減
よくネット上で「24時間働く営業マン」という言葉を使い、ホームページ集客の付加価値を上げている人を見かけませんか?※僕も使います。
あれは決して嘘ではなく、ダイレクトレスポンシブマーケティングの仕組みを作り上げることが出来れば
- 自動でお客さんの顧客リストを集めてくれるようになる
- メールマガジンなどもステップメールを使えば自動的に送信してくれるようになる
といった動きができるようになります。
自分の時間を使わずに「顧客リストの取得」→「リストに対してのアプローチ」を自動で行ってくれるんですね。
ただ、世の中良いことばかりではなく「構築するまでが大変」だったり、機械的なやり取りになるので相手に冷たい印象を与えてしまうといったデメリットも考えられます。
なので、全て自動化するのではなく「優良な顧客には手厚いサポート」を行うなどして、上手に自動化と向き合っていくことをお勧めします。
営業(広告)の反応率の上昇
広告の反応率が上昇するのもメリットとして考えられます。
例えば、新聞の折り込みチラシなどの不特定多数に広告をばら撒いた場合、
反応率は良くて0.3%ほど 最低でも0.01%
になります。10000人に配ってようやく1人が成約するくらいの確率ですね。
しかし、全て見込み客(あなたの商品に興味がある人)に対して広告を行った場合、
反応率は1%~3%まで跳ね上がります。
つまり、広告の枚数が少なくても商品が売れるようになるというわけです。
このことから、自動的に見込み客を集めてくれるダイレクトレスポンシブマーケティングは従来の営業に比べて効率が良いことがわかります。
※広告の反応率を高める手法については次の記事で全て出し尽くしています(笑)
営業マンの心理的な負担を軽減
ちょっとだけ精神論になりますが、営業マンの心理的な負担を減らすことができるのも強みと言えるでしょう。
先ほども「見込み客ではない人に対する広告の反応率の低さ」を紹介しましたが、飛び込み営業も正に同じ部類と言えるでしょう。
- 効果がでない
- お客さんに煙たがられる
こんなことを繰り返し続けてしまったら、必ず精神的に病んでいきますよね。
昔は他に良い手法が無かったので、仕方が無かったのかもしれません。
しかし、現在はもっといい方法がたくさんあるので、そちらを優先させた方が社員からも好かれやすい仕組みを作ることができます。
飛び込み営業のデメリットについては次のページで詳しく解説しています。
コピーライティングはどこに活かすことができるの?
コピーライティングがどこで活かせるのかが気になりますよね。
結論からお伝えすると「ほぼ全てに活用」することができます。
- 不特定多数に情報を発信するホームページの文章
- 顧客情報を手に入れるランディングページの文章
- メールマガジンのステップメールの文章
- 商品を売り込む際のセールスコピー
このようにコピーライティングスキル無しでは成立しないと言っていいくらい、ダイレクトレスポンシブマーケティングとの関係性は深いですね。
ダイレクトレスポンシブマーケティングの中でコピーライティングを活用する
では、次に具体的なステップを見ていきましょう。
1・情報発信(リスト集め)
こちらから、
- ホームページ
- ブログ
- SNS
- ニュースレター
などを使って積極的に情報を発信します。
ここで気をつけなければいけないのは、情報発信の段階では売り込んではいけないということ。
売り込みは基本的にはメールマガジンの方で行うようにしてください。メルマガとブログの違いについては次のページをご覧ください。
ここでのポイントは2つあって、
- ゴールは売り込みではなく「無料メルマガ登録」や「ライン登録」
- 無料特典などを使い、誘導しやすくする
このような感じになります。とにかくオファーの敷居をさげて、お客さんが行動しやすくする工夫が大切です。
この段階で必要なコピーライティングスキルは、
- 情報を発信しながら検索エンジンの上位表示を狙う「SEOライティング」
- 無料オファーをゴールにして上手に誘導するセールスコピー
などが考えられます。
※コピーライターがSEO対策をするために必要な情報は次のページにまとめています。
※コピーライターが最低限読んでおかなければいけない書籍は次のページにまとめています。
現段階ではSEOライティングの方が重要かな、と個人的には思います。後のステップになればなるほどコピーライティングの本領が発揮されることでしょう。
まずはホームページやSNSで情報を発信し続けて、自社の商品に興味がある見込み客のみ集める動きに徹しましょう。
ホームページを作成する
SNSに登録する
普段使っているCMやチラシ広告のオファーを「顧客情報登録」に下げる
2・価値の提供(教育)
ステップ1で手に入れた顧客情報を使って、自社の商品の価値が高まるような情報や「お得な情報」などを配信していきましょう。
このように「見込み客リスト取得」→「リストに対して売り込み」という動きを徹底することで、セールスの反応率が10%にまで高まるとも言われています。
お客さんに情報を届けられるなら手段はなんでもOKです。手紙でも電話でも良いかもしれません。
しかし、メールマガジンのサービスを使うことで自動的にメッセージを送信することができるようになり、自分の時間を浮かせることができるので、まずはそこから検討しましょう。
「メールマガジン オススメ」と検索することで、沢山の候補がでてきますが、
- ステップメール対応
- 到達率が高い
- ターゲティング配信対応(できれば)
この2つは必ず搭載されているサービスを利用するようにしてください。
これが無ければ自動化することが難しいので、いくら仕組みを作っても結局は労働収入と変わりません。
どんな情報を送れば良いのか
むやみに情報を送れば良いというわけではありません。
主に4種類に分けてメールを送るようにしましょう。
- 最新情報や更新情報を知りたい人の為に、更新報告などに使用する
- 一度に勉強すると疲れるので、少しずつステップに分けて勉強してもらう
- 最近の出来事、身の回りで起きた面白いこと、プライベートのお話などで親近感を与える
- お客さんの為になるような商品を紹介する(他社の商品でもOK)
殆どのメルマガは、この4つのうちのどれかに含まれています。
これらの内容のメールを7日~21日の間に7通送るくらいの気持ちで配信します。これは顧客ロイヤリティのノウハウが応用されています。
送りすぎてもウザがられますし、送らな過ぎても忘れられてしまいます。
★ステップメールで送る順番が分からない場合は?
メルマガで送ったほうが良い内容は分かったけど、なにか具体的なテンプレートってないのかな?
確かにお客さんのメルマガに登録してもらった後に、自動的に送るステップメールのテンプレートがあれば便利そうですね。
その場合はコピーライティングのテンプレートとして有名な「PASONAの法則」や「QUESTの法則」を分解して一通ごとに送れば大丈夫です。
例えば、PASONAの法則は
ターゲットの問題点を明確にする
問題点を炙り出す(最近は共感の方にシフトしているので様子を見ながら)
問題の解決策を紹介する
購買意欲を高める(商品紹介やリスク排除など)
行動を促す(セールス)
このような内容になっています。(最新バージョンでは1項目追加されています。詳しくは次の記事でまとめています)
後は簡単で、これらを1つ1つ分解して、冒頭にツカミを追加したり「読むメリット」を追加することでメルマガらしくなります。
また、「メールの数が少し足りないな」と思ったら、一番最初に自己紹介を入れても良いかもしれませんね。
これらに関しては「決まったお約束」があるわけではないので、開封率や反応率を分析しつつ形を変えていった方が確実性があります。
※ただし「セールス(売り込み)」だけは最後にしておいた方が無難です。
必ずメールの方向性は1つに絞ること
【重要】メールの内容(テーマ)は必ず1つに絞るようにしましょう。
例えば、
- 親近感を感じさせるメールのはずなのに、最終的には売り込んでしまったり…
- 売り込みかと思ったら、逆によくわからない話をされたり…
人間には一貫性の心理があるので、方向性がブレブレだと不信感を与えてしまいます。
なので、できるだけテーマは絞るようにしましょう。
詳しくは次のページで「メルマガで送るべき4つの内容」について解説しています。
この段階で必要なコピーライティングスキルは、
- メルマガを開封してもらいやすくする為にキャッチコピーを煮詰める
- メルマガを最後まで読んでもらうためのコピーライティング技術
などが考えられます。
メールマガジンに登録する
ステップメールで送る文章を作成する
3・商品やサービスの紹介(販売)
最後はお得な情報を送りつつ、たまに自社の商品を紹介しましょう。
先ほどもお伝えしましたが、商品の紹介ばかりしてしまうとウザがられてしまいます。
なので、まずは「お得な情報」「無料だけど相手に為になる情報」を送り、その合間にセールスするようにしましょう。
よくアフィリエイトのノウハウでも言われることなのですが
「友達に素晴らしい商品を紹介するような気持ちで」
行うのがベストです。
友達なら粗末な商品を紹介しようと思いませんよね? なぜなら、信頼関係に傷がつく可能性があるからです。
お客さんに対しても、同じように商品を紹介してあげることで、知らないうちに粗末な商品を紹介しなくなるのでオススメです。
【結論】ダイレクトレスポンシブマーケティングはコピーライティングスキルが無ければ機能しない
今回はコピーライティングスキルが、ダイレクトレスポンスマーケティングの中で、どのように活用できるのかについて解説しました。
要点だけの解説になりましたが、細かく説明したとしても「やること自体」は変わりません。※構造自体がシンプルなので。
コピーライティングの力を上手に活用することが出来るノウハウなので、ライティングの仕事で稼ぎ始めたライターの方は次のステップとして、ダイレクトレスポンシブマーケティングに挑戦してみてはいかがでしょうか?
まずは、
- 自社の商品の中で無料で提供できそうなもの(情報や低価格のフロントエンド商品など)
- どの広告媒体で情報を発信するのか(ホームページなのかSNSなのか)
- 使用するメールマガジンの種類(メルマガなのかlineなのか)
この3つのポイントに絞って1つ1つ作業を進めてみましょう。
この仕組みさえ作っておけば、後は売りたいタイミングでリストに対してアプローチを掛けることが出来るようになることでしょう。
その結果、以前よりも楽に集客できるようになり経費も削減できるようになっているはずです。
PS:最後にコピーライティングの効果をググっと高めるノウハウをまとめてご紹介します。この記事を読むだけでも、コピーライティングの基本を押さえることが可能です。本を買うのも良いですが、まずは一通り目を通して頂けたらなと思います。