最近何だか眠れなくて…。
お陰で昼間も眠くて仕事に身が入らないんだ。
それは大変ね。
不眠症ならこの薬を飲めば治るわよ。
でも、高いんじゃないの?
何とか自然に治せないかなぁ…。
このまま不眠症で昼間も眠いなんて状態が続くと、
仕事中のミスも増えるだろうしあなたの社内での評価も確実に下がるわ。
そうなると当然給料にもその悪影響は出るし、
最悪職務怠慢や自己管理も出来ないということで職を失う可能性もあるわ。
そのリスクを回避すると思えば安いものよ。
っ!!…うーんこれは確かに買わなきゃダメかも!
このように、商品を使わないことのデメリットを伝えることで
お客様の意識をより強く商品に向けることができます。
ただし、過剰に恐怖心を煽って欠陥品を売りつけるような詐欺は厳禁ですよ。
皆さんどうもこんにちわ。
ロボパン編集部の須田です。
今回は営業や広告作成(コピーライティング)などで使えるテクニック、
「ネガティブ・フレーム」について解説していきたいと思います。
営業や広告で自社の商品を売り込む時、
商品の良い所をアピールしていくのはもちろん重要です。
しかし、商品の良い所だけをアピールするだけでは
反応してくれない人と言うのもいます。
今回の方法を知っておくことで、
より様々な方向から商品の必要性をアピールすることができ、
営業での成約率や広告の反応率を高めることができます。
- 広告文を作成するお仕事の方
- 営業職の方
- 起業している方
- これから起業しようと思っている方
こうした方々はビジネスの引き出しの一つとして、
是非覚えておいてほしいと思います。
※また、過去の記事でも営業・コピーライティングに役立つ知識をご紹介しています。詳しくは
「セールス時に「両面提示」をすることで相手から信頼される確率が上昇」をご覧ください。
それでは、次の項目からネガティブ・フレームについて解説していきたいと思います。
ネガティブ・フレームとは何か?
それでは、まずはネガティブ・フレームについて解説です。
ネガティブ・フレームというのは言ってしまうと「物の言い方」の一種で、
その逆の意味にポジティブ・フレームと言うものもあります。
例えば、「腰の痛みが治る薬」という商品があったとします。
例えばこの商品を紹介する時に
「この薬を飲むことで辛い腰の痛みが引き、元気にランニングをしたりすることが出来ます!」
という風にポジティブなベネフィットで表現した場合はポジティブ・フレームと言えます。
(ベネフィットとは一言で言うと「商品を使った後の未来のイメージ」のことで、コピーライティングの重要なテクニックの一つです)
(ベネフィットについて、詳しくは過去記事の「ベネフィットとは?広告の反応率を上げるための4つの手順」をご覧ください)
逆にこの腰の痛みが治る薬を、
「この薬を飲まないといつまでも腰の痛みが引かず、楽しく運動をすることが出来ないばかりか、寝たきりになってしまう場合もあります。」
という風にネガティブな表現。言ってしまえば「負のベネフィット」で表現した場合ネガティブ・フレームと言えます。
広告や営業で商品を売り込む際は、
商品の良さや商品を使った後のベネフィットなどを伝え、
良いイメージを持ってもらうことはもちろん重要です。
しかし、それに加えてこのネガティブ・フレームを活用し、
「商品を使わなかったらこんな悪いことが起こる」というのを伝えることも
商品の成約率を上げる上ではとても重要な要素となります。
リスクは人間の感情を揺さぶる
何故商品をアピールする際、
ネガティブ・フレームを駆使して
「負のベネフィット」を伝えることが大切なのか?
その理由は「プロスペクト理論」を使えば説明がつきます。
プロスペクト理論というのは
ダニエル・カールマンとエイモス・トヴェルスキーによって確立された、
人間が不確実な状況でどういう判断をするのか?
どういう選択を取るのかというのを表した理論です。
そのプロスペクト理論によると、
人間は何かメリットを得ることよりも、
何かを失うデメリットの方に敏感に反応するということが分かっています。
つまり、「1万円拾った時の喜び」と
「1万円を落として紛失してしまったショック」では
失った時のショックの方が強烈に感じるということですね。
つまり、広告や営業などで商品をアピールする際も、
商品のメリットや商品を使った時のベネフィットをアピールするだけではなく
- この商品を使わないことでこういうデメリットが起こる
- この商品を使わないと今の問題がいつまでも解決せず、苦しみがずっと続く
という風に、ネガティブ・フレームを駆使した言葉を付け足すことによって
ただメリットを強調するよりもより強く商品を意識してもらうことができます。
そのため、ネガティブ・フレームを駆使することは重要…というわけですね!
実は多くの企業が取り入れているネガティブ・フレーム
このネガティブ・フレームを駆使するという手法は、
実は多くの企業で取り入れられています。
アメリカのペンシルバニア州の心理学者が調べた結果によると、
全米の24の人気雑誌に掲載されていた3000以上の広告の中で、
最も多く使われていた手法がこのネガティブ・フレーム。
つまり恐怖心を煽るような表現だったというわけです。
人間はストレスを感じるとノルアドレナリンという物質が分泌されます。
このノルアドレナリンというのは
物事への意欲を高めたり、
集中力を高めるという作用があります。
ネガティブ・フレームによって恐怖心を煽ることで、
このノルアドレナリンが分泌され、
その結果広告文なども集中して読んでもらえるのかもしれませんね。
まとめ
ネガティブ・フレームを駆使することは、
お客さんの商品への意欲を高め、
成約率を上げる上で重要なテクニックの一つです。
しかし、だからと言って根も葉もない作り話で
お客さんの恐怖心を過剰に煽り、
無理矢理買わせる…という使い方はやめましょうね!
商品というのはあくまでお客様が得をする。
お客様の問題を解決できるというのが重要です。
ネガティブ・フレームは便利ではありますが、
使い方には十分に気を付けましょう。
それでは、今回も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。