類似性の法則

今回の要点先読みコーナー

 

・人は自分と共通点を持つ人に好感を持ちやすい

・名前や趣味、出身地や好きな食べ物、音楽などなど、あらゆるものに当てはまる

・相手と共通の趣味を持つことで、相手との距離をグッと縮めることができる

・また、会話で相手と自分の共通点を探し、そこを中心に話題を広げていくのも有効

・相手と近い動作をしたり、相手の発言をオウム返しすることでも類似性は働く

・ただし、あんまり露骨にやるとバカにしてるのかと思われるので注意しよう

 

それでは詳しい内容が気になった方は本文をお読みください。

 

 

以前のハロー効果の記事で

 

・見た目が良い人はその外見に引きずられ、他の特徴も良く見られる

・その結果様々な面で成功しやすい

・外見が魅力的ではなくても、実績などによって好感を持ってもらうことも可能

 

という内容を紹介しました。

 

しかし、世の中には「見た目も良くないし大した実績もない!」という悩みを抱えた

僕のような人間もいるわけですよ!(切実)

 

というわけで、今回はそんな僕のような人間でも相手に好意を持ってもらえる方法、

「類似性の法則」をご紹介します。

 

これは営業などのビジネスから恋愛などの人間関係の構築まで、

様々な面で使える心理効果だと思います。

 

しっかりと覚えてあなたの生活に役立ててください!

 

…また、過去のこちらの記事でも人に好かれる方法をご紹介しています。

ぜひ合わせてお読みください!

 

 

 

 

 

人に好かれる方法!類似性の法則とは?

 類似性の法則とは?

類似性の法則とは一言で言ってしまうと、

「人は自分と共通している点や似ている点がある事柄に対して好感を持ちやすい」

という分かりやすい心理です。

 

この似ている部分・共通の部分というのは特に制限はなく

 

・趣味が同じ

・名前が似てる

・出身地が同じ

・仕草が似ている

・同じような癖を持っている

・食べ物の好みが同じ

 

などなど、様々なことが当てはまります。

 

「けど、実際に自分と似ている部分があるからって好意的になるものなの?」

と疑問に思う方もいるおとでしょう!

 

というわけで、次の項目ではこの類似性の法則に関する

様々な実験の結果をご紹介していきますね~。

 

 

類似性の法則を裏付ける実験結果

 類似性の法則の検証結果

では、類似性の法則は本当に効果があるのか?

それを裏付ける様々な研究の結果をご紹介していきます。

 

名前が似ているだけで協力的になる?

 名前が同じ

これはランディ・ガーナーさんという研究者の行った実験です。

 

全く知らない人に対して「アンケートに協力してほしい」という内容の手紙を送り、

手紙に同封された調査票に質問の回答を記入してもらって返送してもらうというもの。

 

この時、ランディさんは二つのグループを設け

 

・一つは送り先の受取人の名前に似た名前で手紙を送るAグループ

・もう一つは受取人も送り主も全然似てない名前のBグループ

 

という内容でグループ分けをしました。

 

その結果、差出人の名前を受取人の名前に似せて送ったAグループは

57%の方がアンケートに協力してくれました。

 

対して、全然似てない名前で送った

Bグループのアンケートに協力してくれた方はたったの30%程度。

 

名前が似ているか似ていないかというだけで、

倍近くの差が生まれてしまったのです。

 

 

オウム返ししただけでチップがアップ!?

 おうむ返し

次はリック・ファ・バーレンという研究者さんの実験。

 

海外のレストランやホテルなどでは、

お客さんがウェイターやホテルマンにチップを払う風習がありますよね?

 

あるレストランにて、ウェイターがお客さんに注文を受けた際、

「はい」やうなずくなどの余計なモーションを一切撤廃し、

お客さんの注文をそのまま一言一句違わず復唱したらどうなるか?という実験をしました。

 

その結果、なんとウェイターへのチップの額が70%もアップしたそうです!

 

仕草や発言などが似ているだけでも好意的になるというデータですね。

 

 

 

 

類似性を利用して人に好かれるには?

 

上記以外にも様々な実験結果がから、

人が自分と似た部分を持つ人に対して

好感を持ちやすいというのは確かなことだと思います。

 

では次はこの類似性の法則をどのように活かしていけばいいのかを紹介していきます。

 

 

相手と共通の趣味を持つ

 野球などの趣味

相手の趣味などが明らかなら、

その趣味を自分自身も経験するというのも有効ですね。

 

趣味と言うのは基本的に「その人の好きなこと」なので、

会話の話題としても取り上げやすいです。

 

もし相手の趣味が自分にとっても楽しかったならよし!

 

もし自分には難しいとか、上手くいかない場合でも、

相手からアドバイスをいただくという形でつながりを持てるかもしれません。

 

 

相手と自分の共通点を探る

 似たもの同士

これはトップ営業マンも積極的に行っていることですが、

まずは相手の情報を巧みに聞き出し、

自分と共通している部分を見つけたらそこを中心に話題を広げていくというもの。

 

例えば

 

営業「僕は秋田の出身なんですが、Aさんはどこのご出身ですか?」

 

Aさん「僕は仙台の出身ですねぇ」

 

営業「あ~仙台ですか!昔僕も住んでたことがあるんですよ!」

 

Aさん「へーそうなんですか」

 

営業「仙台って秋田と違って雪はあまり降らないですけど、風がすごく寒いですよね!」

 

Aさん「そうなんですよ。もう寒いっていうか風が冷たいんですよね!」

 

…といった感じに。

 

「彼を知り己を知れば百選危うからず」ということわざがありますが、

人間関係も同様、まずは相手の事を知ることが円滑に進めるカギかもしれませんね!

 

 

ミラーリングを使う

 

ミラーリングというのは相手の体の動きと自分の動きを合わせること。

ようは物真似のようなものだと思ってください。

 

例えば話をしている合間にお茶を飲むタイミングを合わせたり、

相手の姿勢と同じような姿勢を取ったり…。

 

こうしたちょっとした動作を合わせることでも、

無意識のうちに相手に好感を持ってもらうことが可能です。

 

ただし、あんまり露骨に相手の動作を真似しすぎると

馬鹿にしているのかと思われる可能性もありますので要注意!

 

あくまで自然に合わせるのがコツですね。

 

 

相手の言葉をオウム返しする

 オウム返し

前述のウェイターの実験でも分かるように、

相手の言葉を同じように返すだけでも相手に好感を持ってもらうこともできます。

 

例えば

 

Aさん「いや~今朝寝坊しちゃって遅刻しちゃったわ~」

 

Bさん「寝坊して遅くなったのかぁ。何時に起きたの?」

 

という感じでしょうか。

 

このオウム返しは同じようなことを言うことによって類似性が発生するだけでなく、

相手にとっても「自分の話をしっかり聞いてくれてる」という安心感が生まれます。

 

ただし、あんまりこのオウム返しを意識するあまり、

相手のセリフをそのまんま復唱していると、

これまたバカにしているのかと思われてしまうかもしれません。

 

あくまでちゃんと「会話」を成立させないといけませんよ!

 

 

 

 

 

商品名などにも類似性の法則は使える!?

 

自分の名前と似ているというだけでも類似性の法則が発生し、

好感を持ちやすくなるというなら、

もしかしたらその法則を商品名に使うこともできるかもしれませね!

 

例えば商品の名前を

 

・○○男

・○○子

・○○太郎

 

などなど、現実にいそうな人物の名前に似せることで、

似たような名前の方から好感を得ることができるかもしれません。

 

または、会社や商品に関連したマスコットキャラクターに、

自社でメインターゲットととしている客層に近い設定を設けるというのも面白いかもしれません。

 

アイディア次第で色々な方向に活かせそうな法則ですね!

 

 

類似性の法則まとめ

 

・人は自分と共通点を持つ人に好感を持ちやすい

・名前や趣味、出身地や好きな食べ物、音楽などなど、あらゆるものに当てはまる

・相手と共通の趣味を持つことで、相手との距離をグッと縮めることができる

・また、会話で相手と自分の共通点を探し、そこを中心に話題を広げていくのも有効

・相手と近い動作をしたり、相手の発言をオウム返しすることでも類似性は働く

・ただし、あんまり露骨にやるとバカにしてるのかと思われるので注意しよう

 

類似性の法則によってどんな人間とも仲良くなれるというわけではありません。

 

しかし、自分と共通点が多い人間と言うのは

やっぱり好ましく思っちゃうのが人間というもの!

 

類似性の法則は相手との距離を縮めるのに役立つ心理効果の一つです。

 

ぜひあなたの生活に取り入れ、恋愛にビジネスにと活用してみてください!

 

 

営業に使える心理テクニック