今回は、
「好きなことをやらなければ幸せになれない理由」
を書いていきます。
「目標をたてるのが大事!」
と小さい頃から言われ続けたのはいいけど、
具体的にやり方を教えてもらったことがない。
こんな経験はありませんか?
今回の記事を理解することで、
・自分が今どの場所にいるのか
・最終的に何をしたいのか
・目標に向かってどのように進んでいけばいいのか
が、ぼんやりと見えてくると思います。
また、今回の記事だけでも内容を理解出来ますが、
ロボパン診断のPart1~8を読んでいただくことで、
よりいっそう理解が深まると思います。
このページの目次です。
目的と目標の違いを知る
ちょっと遠回りになりますが、
今回の内容を知るうえで、
2つの知識を覚えておきましょう。
1つが「目的と目標の違い」になります。
目的=基本的に1つしかないもの。最終的に自分がどうなっていたいか、を表す状態。
ぼんやりとしていて抽象的なもの。すごろくのゴールみたいなもの。
目標=複数あるもの。自分が今どの場所にいるかを表す、具体的な指標。
はっきりしているもの。すごろくのゴール以外のマス。
目的は、
「将来自由に暮らしたい」
という、1つのゴールであるのに対して、
目標は、
収入○万円
職業○
といった、今の自分を表しているステータス(指標)となります。
「将来40歳で引退して自由な生活を送る」
のが目的だとしたら、
それを叶えるためには、
資産○億円
という目標が必要かな、と考えるわけです。
そして、目標○億円にたどり着くまでの、
具体的な道筋を考えていくわけです。
(○歳で○の仕事をして○円、それが達成したら、
次に○さいで○の仕事をして○○円などなど)
道筋にも現在地が分かる「指標」があったほうが分かりやすいですよね。
それが目標です。
目標は目的を叶える「手段」にしかすぎません。
よく勘違いしている人が、
人生の目的は「○億円稼ぐことです」
と言っている人です。
これは、後で詳しく説明しますが、
「目的」としてもおかしいですし、(指標なので目標になる)
仮に目的だったとしても、お金を目的にしてしまうと、
長期的にモチベーションを維持することが出来ません。
マズローの5段階欲求説を知る
次に、最近はビジネスシーンで語られることが多くなった、
マズローの5段階欲求説について簡単に解説します。
この心理は、
アブハム・マズローというアメリカの心理学者が
「人間の自己実現を対象とする人間性心理学」として発表しました。
とっても簡単に説明してしまうと、
「人はその時の状況によって、何をモチベーションにして頑張るのかが変わる」
といった感じです。
更に、人の欲求は5段階あることも分かっています。
※6段階目もあるのですが、ここでは必要が無いので割愛。
ピラミッドの下から、
生理的欲求、安全欲求、愛情欲求、尊敬欲求、自己実現の欲求、
となります。
では、実際に「どの段階で何をモチベーションにするのか」
を見ていきましょう。
生理的欲求とは「最低限人間の生活に必要な物を求める欲求」
ピラミッドの一番下になります。
生理的欲求とは、人間が生きていくためにも、
どうしても必要となるものを欲しがる欲求となります。
この段階をモチベーションにして働いている人は、
「食べるため」「寝る場所を確保するため」
といったものをやる気に変えて頑張っています。
日雇いバイト、ネカフェ難民、フリーターなどがこれにあたるでしょう。
この段階の人達には、
○円あげるから1日中○してきて!
とお願いしても動いてくれるということですね。
明日を保証しなくてもいいわけです。
安全欲求とは、生理的欲求がずっと続くことを望む欲求
ピラミッドの2段階目になります。
人は1段回目の欲求がみたされたら、
それがずっと続いてくれることを望みます。
日雇い、バイト、パートが、
正社員になるために頑張るというのも、
この心理が働いていると言えます。
終身雇用、正社員雇用などの言葉に、
人が引きつけられてしまうのは、
この安全欲求を求めているからなんですよね。
逆にこの段階の人に、
○円あげるから1日中○してきて!
とお願いしても、
「いや、1日だけじゃなくて、
毎日お願いされないと嫌だよ」
と断られるわけです。
愛情欲求とは、仲間が欲しくなるという欲求
食べ物や寝る場所が確保されて、
毎日安定した生活が続くと、
人間は仲間が欲しくなります。
ただ毎日同じ仕事を繰り返すだけではなく、
・社員と楽しく過ごしたい
・一緒に頑張る仲間が欲しい
といったことをモチベーションに変えていきます。
ある工場で実験がありました。
社員の給料をあげたところ、
作業効率が上がりました。
更に、社員に差し入れを出すようにしたところ、
作業効率が更に上がりました。
次に、社員の給料を元に戻し、
差し入れも無くしました。
するとどうなったでしょうか。
答えは「効率が下がらなかった」そうです。
つまり、
マズローの1,2段階を満たしてしまい、
3段階目の「他人と頑張る楽しさ」を
知ってしまったからなんですよね。
人は「給料は高いが、誰も話しかけてくれず孤立している会社に毎日通勤」するよりも、
「給料は安いけど仲間がたくさんいる会社」の方がモチベーションがあがるわけです。
あなたが今仕事に何か不満を感じているのは、
マズローの1,2段階を満たすだけの生活になっているから、
なのかもしれません。
逆に、仲の良い人たちを同じ部署にまとめて、
一緒に頑張ってもらうようにするだけで、
人は「お金」「モノ」では満たせない何かを見つけてくれます。
尊厳の欲求とは、仲間内で尊敬されたい!必要とされたい!と考える欲求
マズローの4段階目になります。
仲間が出来て、
「この仲間たちの中で尊敬されたい!
必要とされたい!」と考えてしまう欲求ですね。
ここまで来ると、人は、
「外からの影響」ではなく、
「内側から自発的に」行動し始めます。
こうなった人間はなかなか止まりません。
心理学的にも、
他人からやらされている行為を
「外発的動機付け」と言い、
自分から率先して行っていることを、
「内発的動機づけ」と言います。
この内発的動機づけは、
外発的動機付けに比べて、
物凄いパワーを生み出してくれます。
マズローの1,2段階は、
「ものを貰ったから動く」
という、その場限りの
短期的なモチベーションだったのに対して
マズローの3段階目以上は、
「自分から動きたい!」
という、その気になれば、
無限にエネルギーが湧いてくるものが原動力なので、
長期的なモチベーションに繋がりやすいです。
周りから認められたい!といった承認欲求こそが、
長期的なモチベーションに繋がると心理学でも言われています。
※アメリカの心理学者 フレデリック・ハーズバーグによる「二要因理論」
長期的にモチベーションを保つのが難しいと感じている方は、
・ブログを更新し続ける
・動画を投稿してみる
・コミュニティに入ってみる
などをして、承認欲求を満たすことを意識してみましょう。
よく、会社の上司などにも、
「この人なんでこんなに頑張れるかなあ」
と思う人は居ませんか?
あの人たちは、別に無理をしてやっているわけではなく、
自分の中の「やりがい」を見つけているからなのです。
自己実現の欲求とは、自分がなりたい自分に向かって頑張りたいと思える欲求
自己実現の欲求とは、
「自分がこうなりたい!」
と思っている姿を実現するために頑張る欲求です。
自分が出した課題に対して、
クリアすることに喜びを感じる人です。
最初に目的と目標について解説しましたが、
これが人の「目的」になりやすいです。
これが満たされた人間は
・やりたいことが出来ている
ので、とても幸せです。
また、この状態の人は、
ある程度自分が損になっても良いという、
無償性のある行動をとるようになります。
・人に尊敬されたい
・○円稼ぎたい
・あいつを見下したい
・年収○円欲しい
という理由だけで動いたとしても、
心理上「未成熟」と呼べる状態になってしまい、
いまいちモチベーションが上がりません。
例:周りの人に言われるがままに、
または周囲に見せびらかすために、
安定する企業に入社したけど毎日が楽しくないなど。
※人は自分の行動を無理やり肯定する心理があるので、
「きっとこれでよかったんだ」と言い聞かせてる場合が多いですが。
注意点1
一度欲求が満たされてしまったら、
その満たされてしまった欲求で再びモチベーションを
上げることは難しいです。
自分のために働いているビジネスマンの人に対して、
ご飯あげるから働いてよ、と言っても全く相手にされないのと同じになります。
注意点2
いきなり自己実現の欲求に向かっていく人もいます。
画家やミュージシャンなどに見られると思います。
貧乏になってもいいから夢を!みたいな感じですね。
そういう人は、
「他人はリスクだと感じていることを、
本人はリスクだと捉えていない場合が多い」
です。
例:毎日ご飯を食べてお風呂に入るのが常識だけど、
人によっては2日に1回ご飯を食べられれば幸せという人もいる。
これは、マズロー本人も言っていますが、
人はそれぞれの欲求で100%満たされているわけではありません。
個人差があるということですね。
しかし、基本的には5段階で成長するということなので、
そう思っていただいて構いません。
具体的な目的と目標の設定の仕方
ここまでで、
「目的と目標の違いについて」
「マズローの5段階欲求説」
について解説してきました。
次は、この2つを使って、
「どのように人生設計をすればいいのか」
を解説していきます。
人生を設計する時に、
用意するものは次の3つです。
・目的(自己実現の欲求に近いもの)を1つ考える
・目的に到達するまでの「目標」を複数考える
・いきなり最終目的を見ろ!と言われてもピンとこないので、
途中に「やる気の出る目標」を入れる。
イメージ図ではこんな感じになります。
目的を最初に考えて、
そこから逆算して目標を設置していくと、
わりと簡単に作ることが出来ます。
なんとも単純な考え方ですが、
マズローが段階式になっているなら、
「すごろくのマスにすればいいんじゃない?」
という発想になります。
人が重要視する欲求は各段階でそれぞれ違うので、
「その時の自分がやる気に繋がるもの」を把握しやすいので、
とても効率が良いです。
最初のマスの方には、
ピラミッドの下の方の欲求
(生理的欲求、安定欲求)
真ん中には、
(安定欲求。愛情欲求)
そして頂点の方には、
(愛情欲求、尊厳欲求)
最後には目的
(自己実現の欲求)
となります。
もっと細かく、
具体的にしても構いません。
よく、
「自分は2段階目は満たされているので、
1段階目は考える必要ないよね」
と言っている人を見かけますが、
僕の意見的には、
全部考えておくべきだと思います。
そうすることで、
たとえリストラされたり退社したとしても、
自分の力で0から1にすることが出来ます。
常に最悪のパターンを想定しながら、
人生設計をしていきましょう。
途中で「承認欲求」を入れる理由
なぜ、わざわざ途中に
「承認欲求を入れるの?」と思った人もいると思います。
それは、
フレデリック・ハーズバーグという心理学者の、
二要因論が関係しています。
ざっくり説明してしまうと、
人は、
・モチベーションの続かない目標
・モチベーションが続く目標
の2つの目標があると言われています。
モチベーションの続かない目標は、
マズローの5段階欲求説でいうところの、
「生理的欲求」と「安全欲求」になります。
これは、衛生要因とよばれ、
「無ければ困るけど、ありすぎても元気にならないもの」
と言われています。
つまり、モチベに繋がらないものです。
モチベーションが続く目標は、
「愛情欲求」「尊厳欲求」「自己実現の欲求」などの、
承認欲求が満たされるものになります。
これは、動機付け要因とよばれ、
「あればあるほど元気になるもの」
とされています。
よく、正社員雇用に釣られて入社したのは良いけど、
会社での立ち位置が微妙になり、
毎日が苦痛でしょうがない…。
という人を見かけますが、
これは「生理的欲求と安全欲求」しか満たされていないため、
やる気やモチベーションに繋がっていないのです。
生理的欲求や、安全欲求などは、
無ければ困ってしまいますが、
そればかりになってしまうと人は不幸に感じてしまいます。
こうならないように、
間に承認欲求を挟む必要があるのです。
マズローの5段階欲求説の下の方に居る時こそ、
少しずつでいいので承認欲求が満たされることを
経験していかなければなりません。
このように、マズローの5段階欲求説と、
目的と目標を組み合わせることで、
すごろくのように人生を設計出来るようになります。
ぼんやりとした「目的」でもいいので、
まずは考えてみてください。
そこから、少しずつ具体的な目標を、
間に埋めていきましょう。
そうやってできたものが、
あなたが本当にやりたいと思っていること、
になります。
この診断で、ひとりでも多くの人が、
自分のやりたいことをつかむキッカケになれればなと思います。
今回で「ロボパン診断」は終わりになります。
いかがでしたでしょうか?
また機会があったら、こんな感じで長編を書いていこうかなと思います。
最後まで本当にありがとうございました!