以前紹介したパレートの法則の応用の仕方を紹介!
ほかにも色んなものに当てはまるので、ぜひ色々と考えてみてくださいね。
今回の要点先読みコーナー
・近年、1年間で4割のお客様がいなくなってしまうお店が急増中!
・多くの売上をもたらしてくれる上位2割のお客様を特定しよう
・上位2割のお得意様を固定客化できれば、利益の8割を安定化できる
・お得意様を優遇すれば、口コミで新規客も手に入る!
それでは詳しい内容が気になった方は、本文をご覧下さい。
突然ですが、あなたは「お客様が年に40%ずつ減っている」
という事実をご存知でしょうか?
ビジネスには「顧客離反率」という言葉があります。
この顧客離反率とは、「1年間にいなくなってしまうお客様の割合」のことです。
近年、この顧客離反率が40%を超えるお店が増えてきているというデータがあります。
つまりどういうことかというと
・去年来店してくれたお客様の総数が1万人だった
・顧客離反率が40%の場合、今年来店してくれるお客様は6千人に減ってしまう!
・さらに放っておくと、来年にはさらに40%減って3600人まで減ってしまう!
と、こういう悲惨な事態がすでに起こっているのです。
年々40%もお客様が減っていっては、
一体どれほどの利益が失われるのか…想像もつきませんよね。
「じゃあ失ったお客様を補うために、広告をバンバン出さなきゃいけないじゃないか!」
と、慌ててそうお考えになる方もいると思いますが、
その前に今回の記事を試しにお読みください。
今回は「80:20の法則」という法則をビジネスに応用した、
「新規客を集めなくても利益を8割安定させる方法」をご紹介します。
今回の内容は特に
・飲食や美容室などのリピート性の高いビジネスを始めようという方
・もしくはすでにそういったビジネスを行っている経営者様
上記のような方に打って付けの知識なので、
ぜひ覚えてビジネスに活かしていきましょう。
「まず、80:20の法則がなんなのか分からない!」
という方は、このページをご覧ください。
このページの目次です。
80:20の法則で売上の8割を安定化させる
実は80:20の法則は「売上」と「お客様」にも関わってきます。
実は「全売上の8割は、上位2割のお得意様によって構成されている」
というパターンがビジネスではよくあります。
あるコンサルタントの方のお話では、
過去に関わった800件以上のお店でこうした傾向が見られたそうです。
冒頭でもご紹介しましたが、
今は顧客離反率40%の時代です。
もし年々いなくなるお客様の中に、
高い利益をもたらしてくれるお得意様が混じっていたら…
当然利益は大幅に減ってしまいます。
しかし、これは裏を返すなら、
「上位2割のお得意様さえ流出させなければ、利益の8割を維持できる」
ということでもあります。
ではどうやってお得意様を固定客化させればいいのか?
次項からはお得意様を固定客化させる3つのステップを解説していきます。
ステップ1:顧客リストを確認し、上位2割を明確にする
ステップ1ではまずは顧客リストを確認し、
お店に多く利益をもたらしてくれている上位2割のお得意様を特定します。
このお得意様を特定する段階では、
「直近1年間以内のデータ」のみを確認してください。
何故かと言うと、1年以上お店に来ていないお客様というのは数が多すぎるため、
全てを把握しようとすると作業効率が悪くなってしまうからです。
ステップ2:お得意様にダイレクトメールを送る
ステップ1で特定した上位2割のお得意様に対して、
今度はダイレクトメールを送ります。
お客様がお店から離反してしまう原因の一つとして、
「お店のことを忘れてしまう」というとてもシンプルな原因があります。
大事なお得意様にお店の存在を忘れられないように、
年に最低4回以上はダイレクトメールを送りましょう。
また、ダイレクトメールを送る際の注意点ですが、
売り込みのダイレクトメールばかりを送るのは逆効果となってしまいます。
売り込みのダイレクトメールばかりだと、
読み手もせっかくの馴染みのお店にうっとうしさを感じてしまいます。
ダイレクトメールはあくまでお得意様との人間関係を強くするためのものです。
なので
・売り込みのないニュースレターを2回
・売り込みのダイレクトメールを1回
という割合を意識して、年に4回以上ダイレクトメールを送りましょう。
ステップ3:お得意様を優遇するサービスを用意する
最後はお得意様を優遇するサービスを用意します。
「お得意様を優遇するサービスって何?」
と思う方もいると思いますので例を少し挙げると…
・常連のお得意様だけ注文できるスペシャルメニューを作る
・お得意様の名前を覚えて、呼んであげる
・お得意様にだけ普通のお客様にはないオマケがついてくる
など、「普通のお客様にはない、特定のお得意様にだけ行うサービス」のことです。
言ってしまえば「お得意様をえこひいきしなさい」ということになります。
(普通のお客様を粗末に扱えというわけではありませんよ!)
お得意様をえこひいきしている大企業の例
「特定のお客様だけをひいきするなんて、店の評判に関わるんじゃ…」
と、少し心配に思う方も当然いることと思います。
しかし、実は有名な企業や大手企業ではこうした特定のお客様を優遇しており、
それが売上の向上や口コミでの新規客獲得につながっているのです。
その分かりやすい例が、
一流ホテルとして名高いリッツ・カールトンです。
リッツでは宿泊したお客様のデータを細かく取り、
再度宿泊する際にはお客様に最適な特別サービスを行うことで有名です。
例えば…
・そのお客様の好きな銘柄のミネラルウォータが用意されている
・到着時間を知らせてもいないのに、空港にリムジンでお出迎えしてくれる
・誕生日の朝に部屋を出ると、100人以上のスタッフが整列して祝ってくれた
などなど、お客様一人一人に合わせた独自のサービスを提供してくれます。
もちろんこれらの特別サービスを宿泊客全員にしているわけではありません。
何度も何度も利用してくれたお得意様にのみ、
こうした特別なサービスを行っているのです。
また、私の身近な例でのえこひいきをお話しますと、
私の知り合いの社長の行きつけのラーメン屋がそうです。
私の知人のM社長はそのラーメン屋開店以来の常連客なのですが、
店主はそんなM社長が来ると
「若旦那、いつもありがとうございます!」
「麺の硬さや味の濃さはいつもので大丈夫ですか?」
と気を遣ってくれます。
(若旦那は店長が付けたM社長のあだ名です)
さらには店が混み合っていて順番待ちをしていると、
待ってる間に食べて欲しいとチャーシューを分けてくれることもあります。
きっとそうしたサービスをM社長以外の常連さんにもしているのでしょう。
店内はいつも常連さんやそのお連れさんでいっぱいの大盛況です。
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お得意様へのえこひいきは、新規客も呼ぶ!
「でも常連さんばかりひいきしてると、新規客を獲得しにくくなるんじゃ…」
と不安になる方もいることと思いますが、
どうぞご安心ください!
既存のお得意様をひいきしたサービスを行うことによって、
逆にそのお得意様が口コミで新規客を連れてきてくれるのです。
例えばお得意様しか頼めない裏メニューがあるとすれば、
それを頼めるお得意様というのはその「自分だけが頼める裏メニュー」の存在を
誰かに話したくてたまらないものです。
そうなると、きっと友達をそのお店に誘って
「実はここ、俺だけが頼める裏メニューがあるんだけど食べる?」
と、友人へのサービスと自慢をかねるために、
お店に誘ってくれる可能性が出てきます。
実際、M社長が私を前述のラーメン屋に連れて行く時も
「俺と一緒に行くとチャーシューを1枚オマケしてくれるラーメン屋があるんだよ!」
という誘い文句を語ってくれました(笑)
そして、お得意様が連れてきてくれたお連れ様に対して、
「○○さんのお友達なら、特別に裏メニューお作りしますよ!」
と優遇することで新たな固定客にすることもできます。
お得意様が何故こうした行動に出るのかと言うと、人間は誰しも
・自分を特別に扱って欲しい
・自分を認めて欲しい
と、こうした欲求を胸に秘めています。
こうした欲求を心理学的には「重用感の欲求」と言い、
かの有名なデール・カーネギー氏のベストセラー「人を動かす」の文中でも、
良好な人間関係を築くための重要な要素として紹介されています。
自分だけが頼める特別なメニューを友人に紹介することで、
自分はある種特別な人間であることをアピールしたくなってしまう…
という心理が考えられます。
お得意様をひいきすることによって、
そのお得意様が広告費0で新規客を連れてきてくれます。
わざわざ広告をばら撒いて、
他店とまだ見ぬ新規客を取り合う必要もないわけです。
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80:20の法則の活用法まとめ
・近年、1年間で4割のお客様がいなくなってしまうお店が急増中!
・多くの売上をもたらしてくれる上位2割のお客様を特定しよう
・上位2割のお得意様を固定客化できれば、利益の8割を安定化できる
・お得意様を優遇すれば、口コミで新規客も手に入る!
お客様がいなくなるのを恐れて、
新規客を集めるのに躍起になってしまうのは分かります。
しかし、新規客を集めるその前に、
自社のお得意様を固定化してお店から離れないようにし、
利益を安定化させることが大切です。
新規客の集客はお得意様を固定客化させた後、
ゆっくりととりかかればいいのです。
あなたも早速、自分の顧客リストを見直して、
上位2割のお得意様を特定してみましょう!