
一度にたくさんの仕事が同時に来てしまった!

こんな時は、最初に大変な仕事を終わらせればいいよな!
大変なことからやれって母ちゃんが言ってたからな!
~数時間後~

(まだ全然終わりそうにないのに、
これが終わったら次はアレもやらないといけないし
コレもやらないといけない…。
全然集中できねーーーーーーーー!!)

大変な仕事が急ぎでないなら、
まずは簡単な作業から処理していくのが得策よ。
ドーパミンがドバドバ出て逆に後の作業の効率が良くなるわ。
例えば
- 大変な仕事A
- 簡単ですぐに済む仕事のB
二つの仕事が重なった場合、
あなたはどちらの仕事から先に手を付けるでしょうか?
もしかしたら、
「Aの大変な仕事に先に取り掛かって終わらせて、その後Bをやる」
という手順で処理していくという方の方が多いかもしれません。
しかし、大変な作業を先に終わらせよう!と思って手を付けても、
その途中で他の作業のことが気になってしまって、
仕事に集中できない!…という方もいると思います。
(ちなみに僕はこういうことが多いです。)
また、Aの仕事を終わらせるのに思ったよりも時間がかかり、
終わった後大急ぎでBの仕事に取り掛かった結果、
雑な仕事になったりミスをしてしまった…
という経験をしたことがあるという方も少なくないのではないかと思います。
上記のような経験をすることが多い!
という方は、あえて簡単な仕事から
先に処理していった方がいいかもしれません。
ということで、今回は
「簡単な仕事から処理するメリット、またその理由」
というテーマでお話させていただきたいと思います。
このページの目次です。
簡単な仕事から処理していくことのメリット
世にある法則の中には「ディヘイの公理」というものがあります。
ディヘイの公理とは
「簡単な仕事はいつでもできるから先送りにされやすい」
という法則です。
実際、いつでもできる仕事や作業というのは、
- 「最悪時間ギリギリ滑り込みでやっても何とかなるだろう!」
- 「それよりももっと大変な仕事から手を付けよう!」
と考えてしまい、よく先送りにしてしまうことが多いと思います。
しかしその結果、冒頭でご紹介した例のように集中できなかったり、
凡ミスをしてしまったりということもよくあります。
世間ではよく「大変な事や難しい事にこそ先に取り掛かれ」と言われますが、
なんだか「本当にそれでいいのか?」とも思えますよね。
先に小さい作業を終わらせると逆に仕事の効率が上がる?
そこで、皆さんにご紹介したいのが下記の研究の結果です。
この研究では、「簡単な作業を先にこなすことで作業効率が良くなる」
という結果が出ています。
海外のある実験では、人間は何か物事を完了した時に
注意力ややる気、集中力を高める効果がある神経伝達物質の
ドーパミンが分泌されるという結果が出たそうです。
同実験では、様々な業界の従業員500名を対象に
下記のような条件で実験を行いました。
- 1:A・B・C3つのグループを作る
- 2:朝一番に、全員その日達成したい作業を書き出す
- 3:A・Bグループは終わった作業にチェックを入れる
- 4:Bグループはさらに条件として、簡単な作業を作業リストの先頭の方に集める
- 5:Cグループは項目へのチェックは無し。作業内容も自由
こうした条件で2週間検証してみた結果、
最初に簡単な作業をやって、
終わった項目にはチェックをするように言われたBグループは、
仕事に対する満足度も高く、達成したタスク量も一番多かったそうです。
終わった仕事にチェックを入れるというのも、
目に見えて「完了した!」というのが分かるので、
よりドーパミンが分泌されるのかもしれませんね。
過去記事の
「ツァイガルニク効果:相手の興味を引くには○○○が効果的!」
でもご紹介しましたが、人間は未完成な物や未完了な事柄に対し
強く興味・関心を惹かれてしまいます。
そのため、複数の仕事が重なった時に
いきなり大変な仕事から手を付けるのは、
他の細々とした色んな仕事が気になって集中できないわけです。
簡単な作業を先に終わらせて「未完了な仕事」を減らし、
さらにドーパミンを分泌させてから大変な仕事に挑むと言うのは、
けっこう理に適った手順だと言えます。
簡単な仕事ばかりに集中していてもダメ
ただし、大変な仕事の期限が迫っている場合などは、
ドーパミンが分泌されるからと言って
簡単な仕事にばかり注力しているわけにもいきません。
簡単な仕事をあらかたこなして
「さ~てそろそろ難しい仕事に取り掛かるか!」
と思った頃には、圧倒的に時間が足りない!
という事態になってしまっている場合もありますからね!
あくまで仕事の緊急性や重要性に合わせて、
時間のペース配分を考えることが重要です。
簡単な仕事で勢いをつけて、仕事を効率良く終わらせよう!
- まずは作業のリストを作る
- 簡単な仕事から手を付ける
- 作業が終わる度にリストにチェックを入れる
今回ご紹介した実験の手順と全く同じですが、
この動きを取り入れることによって仕事に対して意欲的になり、
効率良く仕事を進めることが出来ると思います。
しかし、前述の通り、大変で緊急な仕事がある場合などは、
時間のペース配分を考えてこなしていきましょう。
(助走をつけるという意味で、最初にちょっと簡単な作業を挟むのもいいかもしれません)
それでは、今回も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。