店内のBGMというのは
皆さんあまり気にしないと思いますが、
実はお客様の行動を変化させる効果があるんですよ。
テンポの早い曲だと気持ちが急かされて行動的になったり、
逆にゆっくりな曲だとリラックスしてお店への滞在時間が伸びたり、
様々な影響があるのよ。
今回はそんな店内BGMの活用法について
ご紹介していきますよ。
前回の
「売上アップは入り口から!スーパーの入り口付近に青果コーナーが多い理由とは?」
では、売上をアップさせるための店内配置についてご紹介しました。
今回は店内に流す音楽についてのお話をしたいと思います。
店内に流す音楽というのは、僕たちは普段気にも留めず、
何気なく耳に入れていると言う場合がほとんどだと思います。
しかし、実はこの音楽を工夫することによって、
売上をアップさせるということも可能なのをあなたはご存知でしょうか?
というわけで、今回は
「店内音楽を使い分けて売上を上げよう!」
というのをテーマにお話しさせていただきたいと思います。
今回も、店舗を使って商品の販売をする人にオススメのノウハウですので、
当てはまるという方はぜひ読んで、覚えておいてほしいと思います。
それでは、次の項目から本格的に解説していきます。
流す音楽の違いで売上も変わってくる?
「そもそも、店内の音楽を変える程度のことで売上に影響なんて出るの?」
と疑問に思う方も少なくないのではないかと思います。
確かに、店内の音楽というのは
誰も気に留めるようなこともない要素ですので、
効果なんてないのでは!?と思ってしまいますよね。
しかし、これを実際に実験してみた方がいます。
これは、マーケティング学者である
ロナルド・ミリマンさんという方が行った実験の結果です。
ロナルド・ミリマンさんは
「店内の音楽を変えることで売上に影響が出るか?」
という実験を行いました。
その結果、
- スーパーなどのお店の場合はペースの早い曲を流すと売上が上がった
- レストランなどの場合はゆっくりとした曲を流すと売上が上がった
という結果が出たそうです。
音楽によって感情に変化が起きる
何故こうした結果が出るのか?と言いますと、
音楽には「感情誘導効果」というものがあるからです。
要は、人間は音楽などの外部からの情報によって
気分や感情に影響を受けるということですね。
早いテンポの曲を聴けば、自然と心が急かされるような気がして
自然と足取りなどが早くなってしまったり。
逆にゆっくりとした曲を聴くと、
気持ちがのんびりとして動きの一つ一つが緩慢になったり。
スーパーで早いテンポの曲を流して売上が上がったのは、
お客さん一人一人の足取りなどもスムーズになり、
導線がスムーズに流れたのが原因と考えられます。
逆に、レストランでゆっくりした曲を流して売上が上がったのは、
お客さんがリラックスしやすくなり、お店への滞在時間も長くなって、
自然と追加注文などが増えたからと考えられます。
時と場合に応じて曲を変えるのも重要
スーパーとレストランについての音楽における効果についてご紹介しましたが、
「よし!じゃあスーパーなら早い、レストランならゆっくりが良いんだな!」
と言う話なのかと言うとそういうわけでもありません。
時と場合に応じて音楽を使い分けることで、
より効果的に売り上げを上昇させることも出来ます。
例えばレストランなどの飲食店の場合、
ランチタイムなどのお客さんが一気に押し寄せるような時間帯に
ゆっくりとした曲をかけているとどうなるでしょうか?
お客さんの滞在時間が伸びてしまって、
回転率も悪くなってしまいます。
もしかしたら、「混んでるな~」と感じて
他の店に移ってしまう方もいるかもしれません。
そうなると機会損失になってしまいますよね。
なので、こういう場合はテンポの早い曲を流して
お客さんの回転率を高める方が良かったりします。
また、あるイギリスのワインショップの実験では、
フランスの曲をかけた日はフランス産ワインの売れ行きが、
ドイツの曲をかけた日にはドイツ産のワインの売れ行きが、
それぞれ良くなったという実験結果もあります。
なので、「どうしても売りたい!」というイチオシ商品がある場合は、
その商品にゆかりのある曲をかけると言うのもいいでしょう。
店内音楽にもこだわり、売上をアップさせよう!
普段意識せず聞いている店内の音楽ですが、
こうした細かい部分も実は集客や売上につながっている場合があります。
あなたも店内の音楽を状況に応じて使い分け、
売上アップを図ってみてはいかがでしょうか?
今回のお話は以上です。最後までお付き合いいただきありがとうございました!