通販サイトのレビューではすごく評価が高かったのに、
このパソコンすぐに動かなくなったぞ!?
騙されたぁぁあああ!!
もしあkしてそのレビューは、
ほんの数名の方だけが高評価をしていたのではないですか?
本当だ!たった3人が「非情に良い」してるだけで
総合評価が「非情に良い」なだけだった!!
見逃したぁぁぁあああ!!!
このように、人間はほんの少しの事例やデータを見ただけで、
それが物事全体にも当てはまるように錯覚してしまうことがあります。
これを「少数の法則」と呼ぶそうです。
皆も気を付けるんだぁぁっぁあああ!!
昔々のこと。
パソコンのヘッドセット(ヘッドホンとかマイクが合体してるやつ)が壊れてしまい、
某ネットショップで何か良いのはないかと探していた時の事。
お値段も手頃で見た目も良さそうな物を発見し、
「使い勝手はどうだろう?」とレビューを見たところ、
購入した方々の評価も良かったので、
「よっしゃ買った!」と購入を決定したことがありました。
しかしそのヘッドセット、
いざ使ってみるとすぐ壊れてしまい、
結局別の物を買い直す羽目になってしまって、
「あのレビューの高さは何だったんだ!」と
後悔してしまった…ということが以前ありました。
もしかしたら僕の道具の扱い方が乱暴過ぎるだけ…
という可能性は今回はひとまず置いておきまして。
買い物にせよ何にせよ
- 「実際見てみたら聞いていた評判と随分違った…」
- 「Amazonのレビューを信じて買ったら裏切られた…」
というような、「聞いていた話と違う!」
という経験…あなたも一度はあるのではないでしょうか?
こうした伝え聞いていた評判とは違う…というトラブルが起こってしまうのは、
実は「少数の法則」という心理効果が関係している可能性があります。
この少数の法則を知っておくことによって、
今後こうしたトラブルに直面する前に、
ふと立ち止まって回避することが出来るかもしれません。
もし過去の僕と同じような経験をしたことがある!
という方は、是非知っておいてほしいと思います。
このページの目次です。
少数の法則とは何か?
まずは少数の法則とは一体どんなものなのか?
というのを解説していきたいと思います。
少数の法則というのは、心理学者である
エイモス・トベルスキー氏と、
ダニエル・カーネマン氏によって提唱された心理法則で
「人間は少ない事例をあたかも物事全体に当てはまると考え、誤った判断をしてしまう」
という内容です。
例えば極端な話をすると、
コインを投げて表が出る確率はいくらか?
と聞かれると、まあ普通は半々だと思いますよね。
しかし、実際に10回ほどコインを投げてみると、
表が出た回数が7回・裏が出た回数が3回だったとします。
すると、人間はそのたった10回のコイン投げで得たデータを
あたかも全体の確率のようにとらえてしまい、
「このコインは表が出やすいコインだ!」と考えてしまいがち…ということです。
少数の法則によって起こる勘違いの例
「さすがに表が出やすいコインだ!なんて突拍子もないことを考える人はいないよ!」
と、感じる方も多い事と思います。
確かに先ほどのはちょっと
極端な例だったかもしれません。
なので、次は身近に起こりうる少数の法則による勘違いを
ご紹介していきたいと思います。
例えば、これはよくありがちなことですが、
とある学校の生徒が万引きなどの悪事を働いていると聞き、
「〇〇高校の生徒は素行が悪い!」というイメージを
持ってしまうという現象も少数の法則の良い例です。
確かに話しに聞いた生徒は万引きなどをしている
素行の悪い生徒かもしれません。
しかし、かと言ってその生徒が所属している学校全体が
「素行が悪い」ということになるのか?と言われると、
さすがにそんなことはないでしょう。
多くの生徒は犯罪や悪事などとは無縁な
健全な生活を送っている善良な生徒だった…
というパターンの方が圧倒的に多いハズです。
全校生徒全員がワルなんてのは
ヤンキー物の漫画に出てくる学校くらいなもんです。
他にも、毎年一定数現れる成人式で暴れる新成人を見て、
「最近の若いのはマナーが成ってない!」と感じる方もいると思います。
しかし、じゃあ実際に最近の若いのは
全体的にマナーが成っていないのか?
と言われるとそれもまた違います。
成人式で暴れる新成人は、
あくまで新成人全体の中のほんの一握りです。
多くの新成人は粛々と大人しく成人式を終えています。
このように、人間は少ない事例やデータを見ただけで、
勝手にそれが全体に当てはまる物と勘違いしてしまうことが多々あります。
勘違いによって損をしてしまうこともある
この少数の法則によって物事の認識に勘違いが生じてしまい、
その結果手痛い損害を被ってしまう場合もよくあります。
例えば、冒頭の僕の失敗談の場合、
改めて買った商品のレビューを見てみると、
レビューがたったの8件ほどしかありませんでした。
つまり僕はたった8人の人だけが「良かった」と言ってるのを
「全員良いって言ってるんだからこれは自分にとっても良いハズだ」
と勘違いしてまんまと買ってしまったというわけです。
(その結果すぐに別の物を買い直す羽目になりました)
僕の場合は格安のヘッドセット程度(数千円程)で済んだのでまだいいですが、
もしも高価な商品やお金がかかるサービスを業者に頼む際などに
この少数の法則によってハズレを引き当ててしまったら…ゾッとしますよね。
少数の法則による損失を回避するための2つのポイント
少数の法則による勝手な思い込みによって、
お買い物の際に損をしないためにはどうすればいいか?
いくつか注意すべきポイントがあります。
一つは「お客様の声」のページです。
最近は自社の商品を購入してくれたお客様や、
自社のサービスを購入してくれたお客様の感想を
「お客様の声」として掲載している会社も増えました。
このお客様の声というのは
商品やサービスを選ぶ時の一つの判断材料になります。
多くのお客様に選ばれている商品というのは安心して購入できますよね。
しかし、中にはそのお客様の声(レビュー)を見て判断し、
まんまとハズレを引いてしまう僕のような人間もいます。
お客様の声も判断材料にする際に注意点があるということです。
その注意点というのは
- お客様の声の数は多いか?
- 長々とした長文の感想ではないか?
- お客様の名前は出ているか?
- お客様の顔写真はあるか?
などなどです。
例えばお客様の声が数百件や数千件、
あるいは数万件もあるというのであれば安心できますが、
数件程度の場合は僕の時のように「たまたまその人たちに合う商品だった」
という場合もあり得なくはありません。
また、長々とした長文の感想がかかれている場合。
Amazonのレビューのように購入者が自主的に書く感想は別として、
長々とした長文の感想が書かれたアンケート用紙の画像が
貼ってあるようなのは若干注意が必要です。
何故なら、お客様というのは
「書いてください」と頼まれて書いたアンケートに
そこまでの長文を丁寧に書いてくれるケースは稀です。
僕が過去に行っていたビジネスでお客様にアンケートをお願いした際、
「良い」という2文字で感想が終わっていたということすらありました。
(アンケートを書くのって面倒臭いんだと思います。)
長々とした長文で賛辞の言葉ばかりが並んでいるような
アンケート用紙の画像が出てきた場合、
もしかしたら自作自演だったりサクラの可能性もあるかもしれません。
最後に3つ目と4つ目ですが、
お客様自身の情報というのが載っていれば載っているほど
そのお客様の声は信頼できるものと言えます。
お客様の本名が乗っていたり、
顔写真などが映っているようなお客様の声なら、
安心して信じてもいいかもしれませんね。
そして、お客様の声以外のチェックポイントとして、
出来ればその会社の商品やサービスについて
「その会社のホームページ以外の場所」での評判を探ってみましょう。
自社商品というのは極力良く見せるのが基本ですので、
もしかしたら自社にとって不都合な情報などを意図的に
隠している場合もあり得なくはありません。
例えば「(商品名) 評価」などのキーワードで
検索してみるのもいいと思います。
外部のサイトなどでも高い評価を得ているなら、
それは信頼できる商品・サービスと判断出来るかもしれません。
勝手な勘違いによるトラブルを防ごう!
ほんの少しの事例やデータなどを
あたかも全体に当てはまるように考えてしまうなんて、
人間の思考というのは中々厄介なもんですよね。
何事もまずは疑ってかかれ…
というわけではありませんが、時折ふと立ち止まって、
自分の考えが少数の法則によって偏ってしまったものではないか?
と、考えてみるのも大事なことだと思います。
今回は以上になります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!