僕はチンパンジー。人と仲良くするのが好きなんだよね! よろしくね!
あっ、はい。よろしくお願いします。
数か月後
本当に使えないねキミは。やる気あるの? なんでそういうことをしたの?
い、いや…すみません。原因は〇〇です。本当にすみません…。
このように、最初に優しく接しておきながら、徐々に厳しくしていくと相手は混乱してしまいます。
その結果、正常に物事を判断できなくなるので従いやすくなります。
でも、悪用はしないでね!
以前、初対面の相手から信用されるテクニックとして「自己開示」をご紹介しました。
詳しくはリンク先にて解説していますが、ここでザックリ説明すると、
「人は自分の弱みを晒してくれる人に安心感を覚える」という内容でした。
例えば、初対面で緊張している相手に心を開いてもらうには
・自分の過去の苦い思い出
・親近感のある話題
などを話すことで、相手との距離が縮まりやすくなります。
また、自己開示の違った形として「反応型自己開示」というものにも、過去に触れているので、気になった方はそちらもご覧ください。
話を戻します。
今回は、そんな「自己開示」を使った悪いテクニックについてご紹介します。
以前紹介した「自己開示」のテクニック2つは、どちらかと言えば「白」だったのに対して、今回の内容は「完全に黒」になります。
ぶっちゃけてしまうと
・人を騙す為
・自分だけが得をする為
に使われているテクニックです。
もう少し具体的にしてみると
「自分は弱点を晒さずに、一方的に相手に喋らせる」スキルということになります。
なんだか怖いですね…(笑)
でも、本当に恐ろしいのは「このスキルを実際に使って他人を操っている人が世の中に存在する」という事実だと思います。
そんなわけで、今回の知識を身に着けておくことで
・無理やり他人に動かされないようにする
・詐欺に引っかかりにくなる
というメリットを得ることができます。
無意識のうちに心理学を使われて、他人から好き勝手操られるのを防ぐことができます。
自分の人生は自分のものなので、しっかりとした知識を身に着けて自分の意思で動けるようにしておきましょう。
※絶対に悪用はいけません。無理やり人を動かすと、間違いなく嫌われます!
最初は良い人、少しずつ怖い人へ
相手に一方的に喋らせる方法は実にシンプルです。
手順はたったの2つ!
1・最初は友達のように優しく接する
2・徐々にプレッシャーをかけて威圧していく
たったこれだけです!
この2つのステップを実践することで、相手は混乱します。
最初から「怖い人」だった場合は、相手も自分に心を開いてくれることは無かったはずです。
しかし、一度「優しい人」を演じて心を開かせた後に、急に冷たくすることで、相手は混乱状態になります。
正常に物事を判断できなくなります。
その結果、恐怖を感じてしまい「従わなきゃならない」と感じてしまうんですね。
これを少しずつ続けることで、一方的に相手が自分に対して心の内をさらけ出すようになります。
相手が知り合いや友達でも関係ない
この心理の怖いところは、たとえ相手が「親しい知り合い」だったとしても関係ないところです。
その昔、スタンド―ド大学で次のような実験がありました。
生徒を集めて、看守役と受刑者役に分かれて「刑務所ごっこ」をしました。
すると、看守役の中でも肩書を与えられた人は「より看守役らしく」、受刑者は「受刑者らしく」なっていったそうです。
なんと暴力まで始まり、最終的には実験は中止になる事態まで発展してしまいました。
この実験から、人は「肩書」の通りに動くようになる、権力者に抑止力が無いと暴走してしまう、ということが分かりました。映画「es」のモデルにもなった実験です。
あまり触れられていませんが、普通に考えても「相手は同じ生徒だ」と分かっていれば、受刑者役の中の「誰か」が反発していたはずです。
しかし、今回のケースは優しかった生徒が、肩書を与えられて急に怖くなってしまいました。
その結果、受刑者側は正常に判断できなくなり、命令に従うしか出来なくなったそうです。
こうして冷静な状態で客観的に見てみると、「そんなバカな」と思ってしまいますね。
しかし、人間は実際にその場に立ってみると、「無意識に動かされている」ことが多いです。
なぜなら、心理学は人間の「無意識」の動きについて研究されているからですね。なので仕掛けられている本人は「無意識の中の出来事」なので自覚が無いことが多いです。
怖い怖い…(‘Д’)
対策は?どうすればいいの?
では、どうやってこれらに対抗すればいいのでしょうか?
簡単にですが解決策をご紹介します。
知識をつける
そもそも「知識が無い」から騙されるんですね。なので最低限の知識をつけることが大切です。
解決策というよりも、当たり前のことを言っているだけかもしれませんね(笑)
メタ認知をする
いま現代の自分の状況を客観視することを「メタ認知」と言います。
メタ認知をすることで、冷静さを取り戻すことが分かっています。
参考:人生がときめく脳に効く言葉
なぜなら、人間は本当にパニックになっているときは
「自分がパニックになっている」ということすら分かっていないからです。
そこで「自分は今パニックになっている」と自覚することで、冷静さを取り戻して思考が正常になります。
何かしら「心理戦を仕掛けられたな」と感じたら、それに乗っかるのではなく
「今現在、自分の身に起こっていることは何なのか?」と冷静にメタ認知をしてみましょう。
そうすることで「普通に考えてアホくさくね?」と冷静に判断できるようになるかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
今回の内容は少し暗い感じになりましたね。
しかし、このような心理を躊躇なく使ってくる人が世の中にはたくさんいます。
「人を操る」為ではなく「自分を守る」為にも、是非基本的な心理を身に着けておきましょう!
使い方さえ間違えなければ、人を幸せにすることにも使うことができます。
ビジネスでのマネジメントなんかがそれにあたりますよね。
というわけで、今回はこの辺で終わりたいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました!