はぁ~…あのお店に行くと嫌な気分になるな~
それは、過去にその場所で何かあったからかもしれませんよ。
あったにはあったけど、もうどうしようもないよね~
いや、その場所で新しく楽しい思い出を作ると嫌な思い出が上書きされますよ
- 会社を辞めたあとに外出する気が起きなくなった
- 特定の場所に行くと嫌な気分になる
- 地元では外出したくないのに県外に行くと急にイキイキとし始める
こんな経験はありませんか?
僕はあります。
なんだか、一度苦い経験をした場所には行きづらいですよね。
それもそのはず、
「脳は場所によって記憶が呼び起こされる仕組み」
になっているからなのです。
例えば学校で嫌な経験をしたとしましょう。
その後、学校を通る度に「この学校はダメだったな」と意識をしてしまいます。
このようなことが繰り返されていくうちに、脳の記憶が固定化されていきます。
結果、それが積み重なり「あの場所には行きたくない」となるのです。
※人によっては半径○メートルまで近寄りたくない!という人もいるかもしれません。
今回はそんな、嫌な奥を塗り替える方法について解説していきます。
このページの目次です。
嫌な思い出が生まれる理由
先程も少しだけ触れましたが、脳の記憶は「体験」の積み重ねによって固定化されていきます。
実は、一度嫌な思いをしただけでは、自分が思っているよりも記憶に固定化されません。
一度してしまった嫌な思い出が「再検索」された時に「嫌な思い出として記憶に定着」してしまいます。
その「再検索」に都合の良い存在が「場所」なんですね。
人によってはモノかもしれません。
嫌な記憶はその場所に再び訪れたタイミングで蘇ってきます。
その時に、嫌な思い出を擬似的にもう一度体験している錯覚になるんですね。
これが嫌な思い出が記憶に定着するメカニズムです。
僕の苦い思い出
僕の苦い学生時代の体験談を参考に見てみましょう。
僕の部活は体育会系の運動部でした。
部活をやっていた人なら分かると思うのですが、先生は基本的に自分の仕事を終えてから部活の場所に来ますよね。
僕の部活は屋外だったので、先生は車で現地に来るのが日常でした。
最初は特に先生の車が見えても嫌な気分はしなかったのですが、
毎日「ぐちぐち嫌味を言われる」→「次の日に車を見る」を繰り返していくうちに、
車を見るだけで嫌な気分になるようになってしまいました(笑)
このように、人の記憶は色んなものと関連付けられたり、繰り返されていくうちに定着していきます。
同時に「負の感情」も積み重ねにより大きくなっていきます。
今回の場合「先生の毎日ぐちぐち嫌味を言われる」という、根本的な問題を解決しない限りは車を見ただけでも強いストレスを生んでしまう引き金になってしまうんです。
嫌な思い出を消す方法
では、次に嫌な思い出を消す方法についてご紹介していきましょう。
その場所で良い体験をする。
再定着する前に記憶を塗り替える
これまでの知識をまとめてみると、
・脳の記憶は何度も繰り返されていくうちに固定化される
・記憶を呼び出すのに都合の良い存在が「場所」
でした。
では、どうすれば良い記憶に塗り替えることが出来るのでしょうか。
答えは
「嫌な思い出が再びよみがえる前に、いい思い出を作る」
ことです。
「そんなに都合よくいい思い出なんて作れるわけないだろ」
と思うかもしれません。
実は人の脳は「楽しい話」や「ワクワクする体験」だけでも簡単に騙すことが出来ます。
部長に怒られたとしましょう。
その場合は、近いうちに部長の机の前で『同僚と笑い話をする』だけでもトラウマを軽減することが出来ます。
そのようなケアの積み重ねも重要になるわけですね。
そういう意味でも「会社で話を聞いてくれるだけ」の人も、大切な存在になっているものです。
自分が認知出来ていないだけかもしれません。
自分の中でケリをつけて、その場所から立ち去る
これは最終手段ですが「その組織をやめる」のもアリです。
「そんな無茶な…」と思うかもしれませんね(笑)
でも、実際問題「利益を出すこと」ではなく「いじめること」が目的になってる人なんかも居ますし、綺麗事通りにいかないですよね。
実際問題さっきのノウハウを聞いて「そんなこと出来たら苦労はない」と思った人もいるはずです。
追い込まれてしまうと学習性無力感という厄介な心理が働いてしまいます。
その場合は、変に「ネガティブ」になるよりも、いっそのことスパッとやめてしまいましょう。
ただ、嫌な思いをしたままやめてしまうと、その場所には行きたくないですよね。
なので、辞める前に1つ「後の自分のために」仕掛けをしておくことで楽になれる可能性があります。
今回は僕が実際に過去にやってみて「効果のあった立ち回り」についてご紹介しましょう。
相手が納得したかどうか、ではなく「自分の中で納得させる方法」になります。
謝る、感謝の言葉を述べる、その後に訪問する
数年前ですが、かなりメチャクチャな組織で働いていた時期がありました。
- 新人のイジメ
- サービス残業
- 謎の年功序列制
- すぐに子分を作りたがる優位性をもった人間多数
こんなのが日常的に行われている組織でした。
僕も最初に組織に入った時は嫌味を愚痴愚痴言われてストレスを溜めていました。
※最後の方は普通に馴染んでましたが…。最初はひどいものでした。
更に、給料も安いわサービス残業があるわ、
自腹の飲み会で上司の説教をくらっちゃうわ、
まさに「数年前の考えが」今だに残っている「化石」のような組織だったんですね(笑)
そこで僕は思いました。
「県内の陰湿な環境で働くよりも、県外の大手の期間工でもやったほうが自分のためになるんじゃないのか?」
と、20そこそこのガキが生意気にも思ったんですよね(笑)
でも、十代の頃からバイトをしてきたので「辞める時の面倒臭さ」を知っていました。
適当にスパッと止めて「バイバーイ」と割り切れる人ならともかく、自分の場合はそうもいきません。
なので、次の作戦をとることにしました。
「まずは謝る」
色々と納得がいかないこともありましたが、自分が未熟だったのは事実だったので素直に謝ることにしました。
最初のうちは迷惑ばかりかけてすみませんでした、とかそんな感じですね。
「次に成長させてくれたことに対して感謝を述べた」
色々と立ち回りを勉強させてもらったのは事実なので、これは素直に言うことが出来ました。
「お酒を渡した(古典的だな!)」
次に飲み会が多い組織だったので、最後に同じ部署の人にお酒を配りました。
幸い10代の頃に居酒屋のバイトの経験もあってお酒の種類は多少知っていたので、
1人1人が好きなものを配りました。※これは飲み会で観察してました。
「なんでここまでやらなきゃいけないんだよ」と思うかもしれませんが、相手のためではなく「自分がその後楽になるため」にやったことです。
20代前半の世間知らず(今だに)でしたが、辞めた時に感じる嫌な空気とかは感じ取っていたんですよね。これだけは避けたい!と思いました。
正直言うと、相手のことは3割くらいしか考えていなかったと思います(笑)
今はビジネスの知識を沢山学んだので、もっと相手目線で行動できるのかなーとは思います。
【人を動かす】という有名な著書にも書いていますが、
「謝罪してまちがいを認めている人間に対してムチを打つ人はあまりいない」
ということです。
謝って済むなら安いものです。
でも、なかなかその行動をとるには勇気がいります。人間にはプライドがありますからね。
ここで、自分の気持を客観視してみましょう。
「謝りたくない」などという感情は所詮「自分の中のプライド」ですよね。
- 自分は間違っていない
- 悪いのは相手
- こっちが謝るのはおかしい
事実と感情をごちゃ混ぜにして逆ギレする人もいるでしょう。
しかし、実際に「事実」に注目してみると
- 新人の頃に失敗しまくった
- 礼儀作法で不快にさせた(今だに礼儀はわかりませんが笑)
という事実は残っているわけです。こちらは感情論ではなく本当に起こったことですね。
そう考えると、サラっと謝る気が起きてきます。
その後、思い切って訪問してみた
わりと綺麗に辞めることが出来たので、もう訪問する必要はなかったのですが、なぜか無意識に行ってしまいました。
「あ、近くまできた。よってみようかな(笑)」くらいの感覚ですね。
あとは、どんな職場にも「必ず理解者は居る」というのも感じていたので、その人に会うためでもありましたけど。
訪問して驚きました。
歓迎してくれたんですよね(笑)
新人の頃に嫌味を言ってきたり嫌がらせしてきた人も、笑顔で接してくれました。
若干複雑でしたけどね(笑)
そう、これもエビングハウスの忘却曲線という心理からも分かる通り、人の記憶は持って二ヶ月です。
それ以上たってしまうと、どんな思い出も「美化」されて保存されるか「忘れられて」終了です。
「あの職場に行ったらきっとまた嫌な顔されるだろうな」
と思うかもしれませんが、それは案外自分の主観だったりするんですよね。
相手からすれば
「おっ、こんなやつ居たなー!懐かしい!」
くらいなもんです。
人は同じサイクルを繰り返していると、刺激がなくなってくるのでむしろ「面白い出来事」として捉えてもらえる可能性もあります。
これは実際に僕が体験した出来事です。
是非参考になればなと思い、恥ずかしながらご紹介させていただきました。
謝っても態度を変えなかった場合は?
「人を動かす」でも書かれている通り、基本的には謝罪をして間違いを認めている人間に対して「ムチ」を打つ人はいません。
しかし、例外もありますよね。
どうしようもないような人もいるはずです。
※どんな人かはご想像におまかせします。
その場合も、やりようによっては「素晴らしい記憶に塗り替える」事ができるかもしれません。
いっそのこと相手のことを考えない
これからご紹介するやり方は最終手段です。
この手法しか選択肢がない時点で、立ち回りに失敗しています(もっとコミュニケーションや心理を学ぶ必要がある)。
どうしても追い込まれそうになった時に使いましょう。
相手を言い負かして得することなんてあまりないので個人的には好きじゃないんですが…。
普段から嫌味や嫌がらせをしてきて、更に辞めるときにまで死人にムチを打つような真似をしてくる人間には、思い切って言いたいことを言いましょう。
遠慮はいらないと思います。
これは「後の自分のため」です。
相手が我慢せずにペチャクチャと言ってくるなら、こちらも遠慮はいらないはずです。
思い切って、今まで言いたかったことをボロクソ言うと良いでしょう。
どうせ辞めたら二度と会わない人間です(言ってることが矛盾してきてるぞ!)
「その後街中であったらどうしよう」と思うかもしれませんが、
街中で遭遇して何か言われたら「こっちも言い返せばいい」んです。
ここで相手を言い負かして「いい気分」になることが出来たら、もしかしたら自分の中で「いい思い出」になるかもしれません。
悪い思い出になる可能性もありますが(笑)
少し冗談半分で考えましたが、どうしても分かってくれない人間がいるのも事実なので、意外に使えるかもしれませんね。
まとめ
長くなってしまいましたが、今回は「嫌な思い出を消す方法」について、自分の体験談を交えながらご紹介してみました。
どれも本当に起こった出来事なので、是非似たような状況にある人は参考にしてみてください。
また、「嫌な思い出をばらまく人」とは付き合わないという、普段の心がけも重要です。
「嫌がらせ」が目的になった人も必ず存在しますからね。
そういう人は適当にヨイショしておくか、距離をとっておくといいでしょう。
今回も長々とした文章にお付き合い頂き、ありがとうございました!