今回の要点先読みコーナー
・人間関係の不和の原因は信頼残高の低さにある
・信頼残高は無礼な振る舞いや約束を破ったりすることでドンドン減っていく
・逆に相手に対して誠実な対応をしていけば高くなっていく
・信頼残高を下げてしまうようなことをした場合は素直に自分の非を認めて謝ろう
それでは詳しい内容が気になった方は本文をお読みください。
・職場で仲が悪い人がいて、話しかけるにもいちいち気を遣う…
・グループで中々自分の意見を聞いてもらえない…
・些細なミスでもネチネチと文句を言われてしまう…
あなたはこんな悩みをお持ちではないでしょうか?
胃が痛くなるような人間関係のトラブルですが、その原因はもしかしたら
相手との信頼関係にあるかもしれません。
今回は「信頼残高」という考え方を元に、
相手との良好な信頼関係を作るための方法をご紹介していきます。
このページの目次です。
人間関係の要!信頼残高とは何か?
まずは信頼残高という言葉についての説明です。
信頼残高とは、スティーブンR・コヴィー氏の著作で世界的なベストセラーである
「7つの習慣」の中で紹介された、人と人との信頼の増減を銀行口座に例えた考え方です。
どんな内容かを簡単に箇条書きで説明すると
・信頼残高の口座は人間関係が増える度に勝手に開設される
・Aさんと知り合えば「対Aさん用の口座」が、Bさんと知り合えば「対Bさん用の口座」ができる
・信頼残高の口座は閉じることはできない
・相手に対して誠実な行いをしていれば信頼残高は増える
・逆に相手に対して無礼な振る舞いをしたり、期待を裏切るようなことをしていると減ってしまう
というものです。
信頼残高が高さが良好な人間関係の秘訣!
相手に対して誠実な行いを続け、信頼残高が高い状態を維持していると
・自分の意見なども尊重してもらえるようになる
・ミスをしてもフォローしてくれる
・相手自身も自分に対して嘘をつかない・約束を守るなどの誠実な対応をしてくれる
・砕けた口調などで会話したり、気兼ねする必要がない親密な関係になれる
という具合に、良好な人間関係を築くことができます。
しかし逆に信頼残高が少ないと、
冒頭でも箇条書きしたようなギスギスした人間関係となってしまいます。
では、信頼の残高を増やすにはどうすればいいのか?
その6つの方法をご紹介していきます。
まずは相手を理解する
相手との信頼関係を高めるためには、
1にも2にもまずは相手のことを理解することが大切です。
例えば、野球チームの横浜DeNAベイスターズの熱心なファンであるAさんに対して
・「DeNA?なんかいっつも負けてるイメージあるよね(笑)」
・「WBCで球団から一人も日本人選手選ばれなかったよね(笑)」
とバカにするような発言をしたらどう思われるでしょうか?
少なくとも良い印象は持ってもらえないでしょう。
最悪の場合拳が飛んでくる可能性もあります。
(念の為に言っておきますが、僕はDeNAベイスターズは好きです)
(更に念を押しておくと、僕はパワプロという野球ゲームで作った選手はすべてベイスターズに入団させています)
と、これはあくまでも一例ですが、この他にも
・良かれと思って相手を食事に招待したら、相手の嫌いな食べ物のお店だった
・相手が自分でやり遂げようとしていることを手伝い、水を差してしまった
などなど、相手のことをよく理解していないせいで、
自分では良かれと思ってやったことが逆に相手の信頼を損なってしまうケースもあります。
・相手が好きなことは何か?
・相手が嫌いなことは何か?
・相手が大切にしていることは何か?
などなど、相手のことを深く理解し、相手の趣味趣向や考え方を尊重することが、
良好な信頼関係を築いていくための第一歩です。
相手に対して敬意を払い、失礼のないように接する
大らかな人が相手ならあまり気にしないかもしれませんが、
人によっては小さな心遣いや礼儀作法を見て
・「あいつは細かい気配りができてしっかりしている!」
・「彼は挨拶などの礼儀がしっかりしていて、人柄の良さが見える!」
などなど、信頼を寄せてくれる方もいるかもしれません。
もしくはその逆で
・「あいつ俺が話しても生返事ばっか返して、話聞いてるんだか聞いてないんだか…」
・「この間○○してやったのに、ありがとうの一言も言わなかったな…」
などなど、細かい礼儀や心遣いの有無を見て信頼残高を減らされている場合もあります。
・しっかりと挨拶をする
・相手の話を真面目に聞く
・忘れずにお礼を言う
・バスや電車で席を譲ってあげる
などなど、ほんの些細な礼儀や心遣いが信頼関係に影響してくることは多いです。
日本のことわざに「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があります。
本来は「親しい仲だからと言って無礼な振る舞いをしてはいけない」という意味です。
しかし僕は「礼儀や心遣いをしっかりしているからこそ、親しくなれる」
とも解釈できると思います。
相手に対して敬意を払い、心遣いや礼儀を忘れないようにしましょう。
お互いに期待していることを明確にする
この「お互いに期待していることを明確にする」というのは、
お互いに「君には期待しているよ!」と言い合うという意味ではありません。
「相手にどんな成果を期待しているのか?」というのを具体的にするという意味です。
例えば仕事の時
上司「ちょっと○○を作っておいてくれないか?」
部下「分かりました」
部下(○○を作っておいてくれと言われたけど、何時までに何個作ればいいんだろう?)
上司「頼んでた○○作っておいてくれたか?」
部下「はい、一応×個くらい作っておきましたが…」
上司「なにぃ!?×個じゃ全然足りないよ!使えないやつだなぁ…」
部下「トホホ…」
部下(だったら事前に何個必要か言っとけよ…俺はエスパーじゃねえんだぞ!)
と、このように、意思疎通が上手く行かないことによって
トラブルが発生することはよくあると思います。
そして、こうしたトラブルが発生することは相手の期待を裏切ることにもつながり、
お互いの信頼残高が引き落とされてしまうのも事実です。
上の例では、上司がしっかりと「何個必要」ということをハッキリさせておけば
トラブルは避けることができたかもしれません。
・いつまでにやってほしいのか?
・どれぐらいの数量が必要か?
・何人でやってほしいのか?
などなど、相手にどれくらいの成果を期待しているのかを具体的にし、
それをしっかりと伝えることで無用なトラブルを割け、
結果的に信頼残高を高く維持することができます。
相手に何かをお願いする時などは、
しっかりと相手に期待していることを明確にしましょう。
また、相手に何かをお願いされる時も、
相手の期待を明確にするように不明なところを質問しておいた方がいいかもしれませんね。
一貫した言動で誠実な態度を示す
以前のコミットメントと一貫性についての記事でも触れましたが、
言ってることとやってることが違う人というのは人々から
・優柔不断
・軽率な人間
・フラフラした適当な人間
という風に見られてしまいます。
こうした人というのは当然信頼残高が自然と減っていってしまいます。
例えばその最たる例が浮気かもしれません。
「君のことが一番大切だよ!」と言っておきながら、
陰で他の女性とも付き合っているような男性は言ってることとやってることが違います。
そんな人はいざバレてしまった瞬間信頼を失い、
修羅場を見ることになってしまいます。
普段から一致した言動を心掛けるようにしましょう。
約束をしっかりと守る
「人との約束を守る」というのは当たり前すぎることですが、
信頼残高を高くするためにはとても重要なことです。
「約束を破る」というのはどういうことかと言うと
・相手の期待を裏切る
・言動の不一致
・相手に対しての心遣いや礼儀がない
という、ここまでに紹介した「信頼残高を高める行為」の真逆!
しかも3つの合わせ技です。
約束を破ることによって信頼残高は一気に地に落ちてしまう可能性があります。
逆に、約束を一つ一つ大切に守っていくことは、
「残高を高める方法」3つの合わせ技です。
相手と何かを約束するということは、
プラスにとらえれば固い信頼関係を結ぶチャンスとも言えます。
約束事は極力守るように、
また、できそうにもない約束はそもそもせず、
相手の期待を無暗に裏切らないようにしましょう。
自分の非を認めて素直に謝る
最後はもしも無礼な行為などをしてしまって信頼残高を下げてしまった時の対処法です。
それは、自分の非を素直に認めて謝罪することです。
何かミスをした時や何かトラブルがあった時、
誰かのせいや何か他の物のせいにするというのは簡単なことですが、
そうした「責任を他に押し付ける態度」というのは信頼残高を引き落とす結果になります。
逆に自分のミスや失敗を認めて謝るというのは非常に勇気がいる行動ですが、
そうした素直な態度は失った信頼残高を回復させることができます。
何かトラブルがあった時、物事が上手く行かなかった時は、
しっかりと自分の非を認めて謝罪しましょう。
人間関係と信頼残高のまとめ
・人間関係の不和の原因は信頼残高の低さにある
・信頼残高は無礼な振る舞いや約束を破ったりすることでドンドン減っていく
・逆に相手に対して誠実な対応をしていけば高くなっていく
・信頼残高を下げてしまうようなことをした場合は素直に自分の非を認めて謝ろう
人間は生きている限りは誰か他の人と関わっていて、
本当に一人きりで生きているという人は中々いません。
だからこそ、周囲と良好な信頼関係を作り、
それを維持していくことが重要になってきます。
これはビジネスを行う時だけでなく、
あらゆる面で言えることです。
あなたは知らない間に信頼残高を下げるような行為をしていませんか?
まずは自分を見つめなおし、相手をしっかりと理解して、
良好な人間関係を築いていきましょう。