新しいサッカーシューズを入荷したわ。
価格は9980円よ。
1万円を切る価格か…。
う~ん…よし買った!
毎度ありがとうございます。
(本当の価格は9300円よ。
けどあえて中途半端な価格にした方がお得に見えたりするものよ。)
「う~ん、商品の値段設定どうしようかな~!」
…新しいビジネスを始める度、
または新しい商品を売り出す度に、
この「値段の悩み」はついて回ったりします。
ビジネスを行っている方なら、
このような経験をしたことがある!
という方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな値段設定の時に役立つ
「端数効果」という心理テクニックについて
ご紹介していきたいと思います。
これはビジネスを行っていく上では、
さほど重要ではないいわゆる「小技」に
あたるテクニックだと思います。
しかし、「値引きをしなくても安さを演出できる」
という効果がありますので、
ビジネスを行っていく上で知っておいて損はありません!
今現在ビジネスをやっている方や、
これから独立してビジネスを始めようという方は、
是非覚えて、活用してみてください!
このページの目次です。
端数効果とは?
まずは端数効果についての解説です。
端数効果というのは一言で言うと、
「区切りのいい価格ではなく、中途半端な価格にすると安く感じる」
という心理を応用したテクニックのことです。
このテクニックは我々の身近でもよく使われています。
例えば、スーパーやデパートに行った時のことを
思い出してみてください。
・1000円じゃなくて980円
・100円じゃなくて98円
・3万円じゃなくて2万9800円
このように、区切りのいい数字ではなく、
ちょっと中途半端な価格で売り出されている商品を
目にしたこと…あなたもあるのではないでしょうか?
こうした中途半端な価格を見ると、
ついつい無意識のうちに安さやお得感を
感じてしまう…というのが端数効果です。
…あなたはこうした中途半端な価格に
安さを感じたことはありませんか?
僕は単純なので結構あります。
端数効果って本当に効果あるの?
「中途半端な価格にしたからって、安く感じる人なんているの?」
…と、疑問に思う方もいることと思います。
しかし、実際にこの端数効果を使うことによって、
お客様が安さやお得感を感じ、
売上が上がったという実験結果も存在するのです。
一つはフランスの心理学者である
ニコラス・ゲガンさんが行った実験結果です。
ニコラスさんは、パンケーキを
2フランと1,99フランの2パターンで
売り歩いてみて、どっちがたくさん売れるかを実験しました。
1フランというのはおよそ日本円に換算すると
114円程度だそうです。
まあだいぶ端折って1フラン100円ほどとして、
200円の場合と199円の場合、
どっちがより売れるかと言う実験ですね。
「実質1円しか差がないんだから大差ねーだろ!」
と思える実験内容ですが、あら不思議!
2フランで売った場合は45%の方が
パンケーキを買ってくれたのに対し、
1,99フランの場合は60%の方に売れたそうです。
なんと購買率が15%も伸びています!
また、さらに端数効果の有用性を示す
実験結果があります。
アメリカのとある実験では、
通信販売で売っているドレスの価格を、
元の34ドルから39ドルに変更したら、
注文数がそれまでの3倍になったそうです。
「いやいや!普通に値上げしてるのに何で注文数が増えてるのさ!?」
…と思った方は、端数効果の詳しいメカニズムを
解説するので、どうぞ続きをご覧ください!
端数効果の原因は何?
何故「1万9800円」や「2980円」などの
中途半端な価格にするとお得感を感じてしまうのか?
その原因は、人間は無意識のうちに区切りのいい数字を連想し、
目の前の中途半端な価格と比較してしまうからです。
例えば「3万9800円」という価格があった場合、
人間は無意識のうちに「4万円」という
区切りのいい数字を連想してしまいます。
そして連想した4万円と3万9800円を比較すると…、
「お!200円安いやんけ!」と無意識に判断し、
その結果お得感や安さを感じてしまうわけですね。
先ほど例に挙げた通販のドレスの場合は、
元の34ドルの場合は「30ドルよりも4ドル高いな…」
と感じていたのかもしれません。
しかし、それが39ドルになることで、
「40ドルよりも安い!お得!」という意識に変わり、
その結果注文数が3倍にも膨れ上がったと考えられます。
こうしてみると、見た目の価格に近い数字を連想し、
その連想した数字と比較している可能性があります。
なので、この端数効果を有効に使いたい場合は、
「298円」や「1980円」などなど、
一段高い数字を連想しやすいような価格に設定するのがミソですね!
端数効果が逆効果になる例
見た目だけで安さやお得感を演出できる
便利な端数効果ですが、
この端数効果が逆効果になってしまう場合があります。
それは「高級な商品を取り扱う場合」です。
例えば宝石や高級車などは、
端数を使った価格にしてしまうと、
・安い!
・お得!
というよりも
・何だか安っぽい…
・安物みたいで嫌だな…
という感情を抱かせてしまう場合があります。
高級な品物というのは、
商品自体の機能や性能だけではなく、
「高い物を持っている・使っている」
という優越感も商品価値のうちに入ります。
なので、安さを演出してしまうと、
そうした特別感が薄れて魅力も減ってしまうわけです。
高級品を取り扱う場合は、
端数効果を使って安さを演出するよりも、
「2000,000円」などの
区切りの良い数字の方が良いかもしれませんね。
今回のお話は以上になります。
少しでも、皆さんのお役に立てたなら幸いです。
端数効果はアイディアだけで安さやお得感を
演出できる便利なテクニックですが、
商品によっては逆効果になることもあります。
なので、自分の扱う商品と相談した上で
活用していきましょう!
それでは、今回も最後までお付き合いいただき
ありがとうございました!