インプットばかりしていてアウトプットを怠ってしまうと、結局何も身にならないまま終わってしまいます。
これには、脳の感覚系と運動系と言われる部位が関係しています。
詳しくは下記をご覧ください!
・気が付けば色んなものの批評ばかりしている
・セミナーに行ってやる気をもらったんだけど、結局何もせずに終わってしまう
・インプットとアウトプットの重要性が分からない
こんな経験はありませんか?
よく自己啓発セミナーやコンサルタントの方が「インプットとアウトプットはどちらも大事!」と言っているのを耳にしますよね。
たしかにどちらも大事なのは分かるんだけど「いまいちピンとこない!」
そんな人もいるはずです。
今回は「脳を活かす仕事術(PHP研究所)」を参考にインプットとアウトプットの重要性について見てみましょう。
インプットとアウトプットの重要性がわかれば、セミナー中毒から脱却することができます。
更に「なぜ継続が必要なのか」の意味がわかるので、人によってはモチベーションアップに繋がるかもしれません。
このページの目次です。
インプットやアウトプットが重要な理由
いきなり結論から語ってしまうと、
「インプット(読書・セミナーなど)をしているだけでは、いつまでたっても出来るようになりません」
これは脳の感覚系と運動系という部位が関係しているからです。
セミナーに行った人が、実際に行動する割合は全体の5%未満と言われていますよね。
この結果からも分かるように、多すぎるインプットは行動力やモチベーションを低下させてしまう原因になるかもしれないのです。
その根拠について見ていきましょう。
脳の運動系と感覚系
感覚系とは
脳には「感覚系」と呼ばれる、
「ものを見る」
「何かを聞く」
「触る」
「感じる」
などなど、五感を通じて得た情報を処理したり認知したりする場所があります。
プロスポーツ選手のプレーを見て「この動きは良かった」「悪かった」と判断できるのはここが機能しているからなのです。
このように感覚系は本物を見極めたりする「情報」などを扱っています。
ここで注意してほしいのが、「本物か偽物か」が分かるようになっても「自分が出来るようになっているわけではない」ということ。
プロスポーツ選手の批評は出来るけど、いざ自分がやってみると全く出来ないのは感覚系だけが成長しているからです。
基本的に「インプット」と呼ばれているものは、ここが関係しています。
運動系とは
運動系とは、実際にしゃべってっ見たり手足を動かしてみたり、行動してみたり…。
主にアウトプットと呼ばれる行動をするときに必要な機能になります。
実際にスポーツで活躍している人は、この運動系がしっかりと反復練習などで成長している証拠なんです。
運動系と感覚系で成長速度が違う
実は運動系と感覚系は成長速度が違います。
ここに「アウトプットは重要だよ~」と世間で言われているカラクリが存在するのです。
感覚系の成長の仕方
感覚系はキッカケがあればすぐに成長します。
プロスポーツ選手のプレイを生で見学した時に、
「どのプレイが凄いか」「どれがダメなのか」が分かるようになります。
また、素晴らしい音楽を聴いているうちに「これは演奏が上手い」「これは下手」と、自分のなかで判断出来るようになってきますよね。
実際に自分は演奏できるわけではないのに、本物か偽物かは分かるようになります。
本を読んだ後や、セミナーで知識を吸収した際に「急に出来るような気分になった」ことはありませんか?
僕はしょっちゅうあります(笑)
よく格闘漫画が好きで見たりするのですが、読み終わった後はまるで自分が最強の生物になったかのような錯覚に陥ります。
更に得意げに格闘技の知識をひけらかしたりしますよね(思い出すだけでもはずかしい!!!!)
この状態こそ、感覚系が尖っていて、運動系がそれに追いついていない状態になるんです。
運動系の成長の仕方
では、運動系の成長の仕方はどうなんでしょう。
正解は、
「ジワジワと少しずつ、反復練習をしたときだけ成長する」
です。
実際に「しゃべる」「書く」「作る」「動いてみる」といったアウトプットをしたときに、その分だけ上手になります。
反復運動をするたびに脳のシナプスの統合が強まり、スムーズに運動系が機能するようになるんです。
2つの機能が偏るとどうなるのか?
感覚系だけが成長した場合
感覚系が尖ってしまうと、本物か偽物かを見極める知識は豊富になるのですが、
実際に自分の力が伴っていない状態になります。
なので、
- 作品を作っている途中で自分のダメさに気が付いて途中でやめる
- 行動しても意味が無いと気が付いてしまうので努力をやめる
- 自分の能力の無さを知ってしまうので、人によってはそれを避けようとして行動しなくなる
このようなデメリットがあります。
これがいわゆる「インプットしすぎは毒」と自己啓発などで語られている理由ですね。
また、
「自分の能力はたいしたことが無いのに、批評ばかりしている」
人も、まさにこのような状況になっていると言えます。
最悪の場合、知識や権威はあるんだけど、実際たいした行動をしていない人になってしまいます。
運動系だけが成長した場合
技術はあるかもしれないけど、本物が何かわからないので作品がたいしたことが無いものになりやすい。
ようするに、知識が足りないので何かやりたいけど何もできない状況になる。
また、成長のきっかけがつかめないので常に低次元に収まっている可能性がある。
このように感覚系と運動系は2つバランスよく成長して、ようやく機能するものなんですね。
衝撃!2つの部位は離れていた!
更にインプットとアウトプットは必ずバランスよくやらなければならない決定的な理由があります。
今まで見てきた「感覚系」と「運動系」を司る脳の部位は離れているんです。
これがぴったりとくっついていた場合どうなるのでしょうか?
見たものをそのまま吸収できるような超人になってしまいます。
それができないので、この部位は離れているといえるのです。
インプットやアウトプットを交互にやることで運動系と感覚系が一貫する
これらの情報を整理すると、感覚系と運動系を繋げるためにとるべき行動は1つしかありません。
それは、
インプットとアウトプットを繰り返す
ということです。
一度知識を入れたら、何かしら自分でも確認できる形で頭の中からアウトプットします。
紙に書く、ブログに書く、録音録画するなどなど、色んな手段があるので好きなものを選びましょう。
その後に、自分の作品をもう一度頭の中にインプットします。
すると…
感覚系→運動系→再び感覚系
の順番で知識が通ったことになります。
直接は繋がっていませんが、間接的にすべてが繋がったことになりますよね。
この一連の動きをすることで「今現在の自分のレベルが分かる」ようになり、身の丈にあった行動や発言が出来るようになるんです。
それに合わせた対策も考えることができますよね。
作品は厳しくチェックすること
アウトプットした作品は厳しい目を持ってチェックしましょう。
ここで自己満足に終わってしまうと成長しません。
どこがダメなのか、改善するべきところはどこなのかを知らなければ何も出来ないからです。
そういう点では自分に厳しい人の方が成長速度が速いと言えます。
不格好な自分の作品を素直に見ることができない、もしくは避けようとする人が「成長出来ない人」になり、
素直にダメなところを直視して改善しようとする人が成長出来る人になるんですね。
このように、インプットしたらすぐにアウトプットをするのが脳にとっても効率の良い吸収の仕方となります。
インプットとアウトプットはかなり重要だった!
なんにでも共通することですが、
いきなり完璧なものを作り上げるのは不可能です。
最近のソフトウェアなんかも、とりあえずリリースしてお客さんの反応を見ながら改善していきますよね。
これには3つのメリットがあります。
- アウトプットすることで自分のレベルがどれくらいなのかが分かる
- お客さんの素直な感想が分かる
- 具体的な修正点も見つかりやすい
このような結果から、インプットだけして得意げになるよりも世の中にリリースして叩かれたほうがある意味成長している人と言えるでしょう。
たしかに叩かれるのは怖いかもしれませんが、脳の構造上アウトプットしないと成長しません。いつかは通る道ですね。
更に、叩かれるのが怖い!という人は次のように考えるのもアリでしょう。
- 叩いている人は「感覚系だけが尖っている人」かもしれない。
- 批評ばかりするのは、脳のバランスが偏っているから。
こう思うことで少し気が楽になりますよね。
こう考えてみると不格好でも「行動する人」は凄いと思います。
※行動だけではダメですが(笑)
このように、インプットしたらアウトプットをして自分で客観的に確認する…を繰り返していけば、自然と色んなことが上手くいくようになるかもしれませんよ。
まずは自分が運動系優位なのか感覚系優位なのかを見極めてから、それに合わせた対策をとってみてはいかがでしょうか?
今回もお付き合いいただきありがとうございました。