チンパンジー(不安)

新しく車を買おうと思うんだけど、

どんな車を買えばいいかな~…

 

チンパンジーくん

車は一生にそう何度も何度も買う物でもないし、

やっぱり中古車じゃなくて新車を買った方が長持ちもしていいよね!

 

ロボット

このように、人間には「高い物=良い物」と考える

「ヴェブレン効果」という心理があります。

このヴェブレン効果をビジネスに応用することで、

無駄な安売りで利益を削ってしまうようなことも少なくなりますよ。

高く売れるに越したことはありませんよね。

 

・「あの会社の商品はうちよりも高いのに、何で売れているんだろう…」

・「AとB、どちらも内容は似たような商品なのに、何故価格が高いBが売れているんだろう…」

 

ビジネスを行っていると、

こうした不思議な場面に出くわすこともあります。

 

商品の内容が同じだったり似たり寄ったりなら、

どう考えても安い方がお得!と考えるのが自然ですよね。

 

それなのに何故、こうした割高な商品が高い売上を上げたり、

世間から好まれるようなことがあるのでしょうか?

 

その秘密は、きっと「ヴェブレン効果」という

人間の心理効果に原因があると思います。

 

今回はこのヴェブレン効果について解説していきたいと思います。

 

このヴェブレン効果を知っておくことで

 

・「安ければ売れる!」という偏見から脱出できる!

・その結果、無駄な安売りをして利益を削る必要もなくなる!

 

という効果があります。

 

安売りというのは確かに分かりやすくて

強力な販促効果を持ちますが、

ビジネスを行う上で重視すべき利益を削ってしまうのは痛いですよね。

 

そのため、ヴェブレン効果を知って

「高くても売れる商品」を開発することは、

ビジネスを成功させる上で大きな助けになると思います。

 

これからビジネスを始める方や、

今現在ビジネスを行っていて行き詰っている方は、

ぜひ読んでみてください。

 

ヴェブレン効果とは何か?

 

ヴェブレン効果とは

 

まずはヴェブレン効果とは一体どんな心理効果なのか?

その内容を解説していきたいと思います。

 

ヴェブレン効果とは、1899年にアメリカの経済学者である

ヴェブレンさんが提唱した心理効果で、分かりやすく言うと

 

「価格が高い物=良い物」と感じてしまう心理

 

と考えてもらえればいいと思います。

 

何故こうした効果が発生するのか?

 

人間は何故「高い物=良い物」と感じてしまうのか?

その理由は複数あると思いますが、

考えられる要因をかいつまんでいくつか挙げるなら

 

・「高い物=中々手に入らない物」なので希少性の原理が働く

・高い物を買う、使うことで他者とは違うことをアピールする

 

というものが考えられます。

 

過去記事の

【ビジネス知識】他人と同じのは嫌!という心理:スノップ効果とは?

でもご紹介しましたが、人間は誰しも、

自分は他者とは違う特別な存在であると認めてほしい「重用感の欲求」を持っています。

 

高級な商品というのは皆が皆購入できるわけではないので、

「高級品を持っている」ということ自体が

「自分は特別な存在である!」というアピールになるわけです。

 

つまり言ってしまえば「高い商品を持っている=ドヤれる」ということなので、

高い商品にステータスや価値を感じてしまいやすいというわけですね。

 

ヴェブレン効果が働いているものの例

 

高価な物

 

このヴェブレン効果を感じさせる商品というのは、

我々の身近にもたくさん存在します。

 

グッチやシャネルなどの高級ブランドの品などは

ヴェブレン効果を発生させている商品の代表格と言えます。

 

ただ「物を入れる」という機能だけを求めるのなら、

別にバッグは高級ブランドの物でなくても十分です。

 

しかし、ヴェブレン効果が発生することによって

「高い物=良い物」と感じるようになり、

結果、高級ブランドの品物というのは

いつの時代でも高い需要があるのだと思います。

 

また、コンビニのホットスナックやコーヒーなどによくある

「プレミアム〇〇」と言った物も、通常の商品よりも高価な分

ヴェブレン効果が発生し、価値あるものだと感じさせます。

 

高級ブランドのようなブランド性を出すのは難しいですが、

このように「既存の商品の上位商品を作る」というのは

比較的簡単に行うことができ、ヴェブレン効果を発生させることができるので、

売上を上げる上で有効な作戦かもしれませんね!

 

高級品は値下げしない方がいい?

 

禁止!

 

ある観光地の宝石店では、

目玉商品のトルコ石を販売するために、

値段を下げて販売していました。

 

しかし、中々トルコ石は売れず、

業を煮やした店長は出張に行く前にスタッフに

「トルコ石の値段を定価の1/2にして売れ!」

と指示を出しました。

 

そして出張から帰ってきた後、

トルコ石は無事に売れていました。

 

しかしここで問題なのは、

実はスタッフは店長の指示を聞き間違えて

「1/2の値段」ではなく「2倍の値段」

トルコ石を売っていたのです。

 

値下げしてても売れなかったのに、

値段を上げたら売れるという…

何とも摩訶不思議なお話ですよね。

 

しかし、これもヴェブレン効果を

引き合いに出せば疑問は解決します。

 

値段を高くしたことによって、

お客さんにヴェブレン効果が働き、

「高価な宝石だから、きっと良い物に違いない」

というイメージを与えることができた。

 

そのため、値段を下げていた時よりも

売れ行きが良くなったのではないでしょうか。

 

実はこの宝石店の例のように、

高級品などを扱っているお店の場合は

下手に値下げをするよりも強気な値段の方が

よく売れるということがあります。

 

高級品というのは「高価で貴重な品を身に着ける」

というのも商品価値の一つですので、

安くするとその価値が下がってしまうわけです。

 

あなたがもし、車や宝石のような高価な品を取り扱っている場合、

下手に値下げをし過ぎると逆に売れ行きが悪くなってしまう可能性もあります。

要注意ですよ!

 

まとめ

 

まとめ

 

今回のお話は以上になります。

少しでもあなたのお役に立てたなら僕も嬉しいです。

 

人間は商品の品質の良さや安さだけではなく、

「値段が高い」というところに価値を感じる場合もあります。

 

「値段が高い高級品である」というところにお客様が価値を感じ、

満足してくれるなら、お店としては利益も大きくなるので良いことづくめですよね。

 

自分が取り扱う商品に合わせて、

安売り路線でいくか高級路線で行くのかを

使い分けで行くのがいいのではないかと思います。

 

それでは、今回も最後までお付き合いいただき、

ありがとうございました!