~あかパンジーは自分が購入した車のCMを食い入るように見ていた~

 

あかパンジー(得意げ)

う~ん。やっぱりいつ見ても

俺の車はカッコいいな!

やっぱり買って正解だったぜ!

 

ロボット

実は高級車のCMというのは、

「その高級車を買った人が一番見ている」というデータがあります。

自分の車がかっこよく走っている様子を見ることで、

自分の買い物が間違いではなかったという

安心感を得ることができるというわけです。

 

ロボリンちゃん

つまり、カッコよさばかりで

商品のメリットなどがあまり伝わらない

「デザイン広告」にもちゃんと意味があったということよ。

 

 

どうもこんにちは、そしてごめんなさい!

ロボパン編集部の須田です。

 

「何でいきなり謝ってんの?」と疑問に思う方もいると思いますが、

その理由は「過去の記事で誤った情報を伝えてしまったから」です。

 

過去記事である

「広告はデザインと文章どちらが大事か?」

にて、画像や詩的な文章ばかりで商品のメリットなどを十分に説明できていない、

いわゆるデザイン性ばかりの「デザイン広告」は効果がない!

…という風にご紹介してしまいました。

 

しかし、最近広告ノウハウを勉強し直していて、

デザイン広告は無意味ではなく、

「ある効果」があるということを知ったので、

この場を借りて謝罪すると共に、

デザイン広告の効果についてご紹介していきたいと思います。

 

今回は特に車や宝石などの

「高価な商品を取り扱っている方」にとって

役に立つ情報だと思います。

是非読んでみてください。

 

※「そもそもデザイン広告って何?」という人は、上のリンクから過去記事を読んでみてください!

 

デザイン広告は「お客様満足度」を上げる効果がある!

 

確証バイアスとは?

 

画像やかっこいい映像、詩的なキャッチコピーで飾られたデザイン広告は、

 

  • この商品はどういう利点があるのか?
  • この商品は他の商品に比べてどう優れているのか?

 

というのが読み手に伝わらないので、

商品を購入に導く効果が薄いというのは以前の記事と変わりありません。

 

では、デザイン広告にはどういった効果があるのかと言うと、

それは「顧客満足度を上げること」です。

 

過去記事である

「顧客ロイヤリティを向上させる方法」

でもご紹介しましたが、顧客満足度…つまり

「お客様が商品に対してどれくらい満足いるかの度合い」は、

商品を購入した直後が最高潮で、後は段々と下がっていってしまいます。

 

何故かと言うと、商品を買って日が経っていくとお客様は

 

  • 本当にこの商品を買って良かったのだろうか?
  • 店員さんに体良く買わされてしまったのではないか?

 

という不安を感じてしまい、

それが顧客満足度の低下につながってしまうからです。

 

この「買ってから日が経つごとに満足度が下がる」という現象を

ビジネス用語で「バイヤーズリモース」と言います。

 

そして、顧客満足度が下がってしまうと、

クレームの電話が鳴ったりリピーターになってくれなかったりと、

ビジネスを行っていく上で嬉しくないことが起こります。。

 

実はデザイン広告は「買った人」が一番見ている!

 

そんな厄介なバイヤーズリモースですが、

そこで役に立つのがデザイン広告です。

 

なんとある調査では、高級車のCMを一番見ているのは、

その高級車を実際に買った人であるというデータが出ています。

 

商品を買った後、人間はその商品を購入したことが本当に正しかったのか?

疑問に感じてしまい、その疑問が不安に変わってバイヤーズリモースが起こります。

 

しかし、例えば高級車の場合なら、

自分が買った高級車がかっこよく走っているCMを

何度も何度もテレビで見ることによって

 

  • 「うん、やっぱり自分の決断は間違ってなかった!」
  • 「やっぱりいつみてもカッコいいな!」

 

という具合に「自分の決定は正しかった!」と感じることが出来ます。

 

その結果、商品購入に対する満足度を高く保つことができるというわけです。

 

人間は確証バイアスによって都合の良い情報だけを見る

 

拡大して見る女の子

 

人間がデザイン広告を見ることで

自分の商品購入は正しかったと感じることの原因には、

「確証バイアス」という心理があります。

 

確証バイアスというのは簡単に言うと

 

  • 人間は自分の信じていることに関する情報や、自分に都合の良い情報に目が行きやすい
  • 逆に自分が信じていることを否定するような情報や、自分に都合の悪い情報は無視してしまう

 

という心理のことを言います。

 

こうした心理があるために、人間は自分が既に購入した商品をキレイに、

あるいはカッコよく写されたCMなどのデザイン広告を見ると、

「自分の買い物は正しかったのだ!」と感じてしまうわけです。

(商品を魅力的に表現しているデザイン広告は、購入した人にとっては都合の良い情報ですからね!)

 

確証バイアスによってデータがねじ曲がってしまうことも

 

余談ではありますが、この確証バイアスについて

注意しなくてはいけないことを一つご紹介します。

 

それは、例えば売上などのデータを集計する際、

「こういうデータが出てほしい!」という願望が強いと、

都合の悪いデータや結果が出た時にそれを無視してしまう場合があります。

 

データ集計というのは事実・現実を確認する作業ですが、

それが個人の確証バイアスによって捻じ曲げられてしまっては意味がありません。

 

データの集計作業などの際は私情は抜き!現実だけをしっかりと見ましょうね!

 

デザイン広告と確証バイアスのまとめ

 

横になる猫

 

今回は以前の記事による誤情報の訂正と共に、

確証バイアスという心理についてご紹介させていただきました。

 

確証バイアスというのは誰にでも起こりうるもので、

デザイン広告の例のようにビジネスに応用することもできますが、

時には自分自身の足元をすくってしまうかもしれません。

 

確証バイアスによって正しく物事を見れなくなってしまわないように、

一度自分の考えについて「本当にそれは正しいのか?」と、

ふと立ち止まって見直してみるのが良いかもしれませんね。

 

それでは、今回も最後までお付き合いいただき、

ありがとうございました。