- ネガティブ過ぎて動く気がしない
- 周りの「ポジティブ思考」の押し付けがウザい
- 考えてばかりで行動できない
こんな経験はありませんか?
基本的に落ち込んでいたり卑屈になっている状態をネガティブ、気分がよくやる気になっている状態がポジティブという認識があります。
しかし、実はポジティブ思考はネガティブ思考を上手に利用しなければ十分に力を発揮できません。
更にネガティブ思考の人間に対して、無理やりポジティブを押し付けてしまうと大変なことになりかねません。
今回はそんなポジティブ思考とネガティブ思考につい見ていきましょう。
<参考>もっと結果を出せる人になるポジティブ脳の使い方
このページの目次です。
ポジティブ思考とネガティブ思考の関係性
- 頑張れ!
- 良いからやれ!
- あまり沈みすぎるなよ!
こんな言葉が日本中のどこでも聞こえてくるかもしれません。
しかし、ネガティブな人間に対して無理やり押し付けることは本当に正しいことなのでしょうか?
結論から言ってしまうと、日本ではある意味ポジティブ心理学を誤解している面があり、効果が無いどころかマイナスに働いているケースも多々あります。
実は最初はネガティブ心理学だった?
実はポジティブ心理学のルーツをたどっていくと、精神分析学のパイオニアとも呼ばれるフロイトにたどり着きます。
このときの心理学は「ネガティブな自分」に注目して研究が進められていました。
「苦しんでいる人や、悲しんでいる人をどうやったら救えるのか?」
を必死に研究していたんですね。
その後、そのネガティブ心理を利用して「より結果を出す方法」「より元気になる方法」として、ポジティブ心理に発展していったそうです。
現在ではポジティブ心理学は、ビジネスで結果を出すためには必要不可欠なものとなりました。
それは、過去に実際にポジティブ心理学を利用して成功したビジネスマンや偉人が多く現れたからです。
ここで重要なのがポジティブは「結果を出す」ためにあるということです。
「ビジネスで成功する」ために「ポジティブになる」
このように、結果を得るためにポジティブを学ぼうという人たちに支えられながら、今日まで発展してきました。
ネガティブな自分を直視しつつ、結果を出すために存在するのがポジティブの本当の正体なんです。
ポジティブが重要なのは間違いありません。しかし、それだけでは機能しないのです。
ネガティブな自分を見なければポジティブになれない
自分の今の状態を「主観や思い込み抜きで」見つめる力をメタ認知と言います。
自分の感情を「神様の目線から」見ているかのように観察しなければ、具体的な対策方法も練ることができません。
例えば、ライバルが一方的に評価されている状況を例に見てみましょう。
「なんでアイツばっかり…」
「実際たいしたことないわ」
「どんぐりの背比べだ。相手は運がよかっただけ」
ついついネガティブに考えてしまうところもあるでしょう。自分が劣っていないという曖昧な理由を無理やり引っ張ってきて心を落ち着かせる場合もあります。
明らかに「能力の差」があったとしても、本人が認知していなければ『次々に』不満ばかりが溜まっていきます。
このように、ネガティブな自分を認知したり直視することができない人は一方的に不満をためています。
自ら負のサイクルに入っているんですね。
ここで、「なんで自分はこんな感情になっているんだろう?と、冷静に分析してみます。
「ああ、俺はあいつに嫉妬してるのか」
「嫉妬ということは憧れてるってことでもあるな」
「今度コツを教えてもらおう!」
と、少しずつ具体的に対策を練ることができるんですよね。
このように「無理やり」ポジティブになろうとするのではなく、ネガティブに対して具体的な対処法を考え出すところに意味があるのです。
ネガティブな人に「いいからやれよ」や「頑張れよ!」などと、直接言ってしまうのはあまり良い対処法ではないと言うことですね。
この知識を学んだ時に真っ先に思い出したのが、うちの御婆さんでした。
頑張ることに限界を感じた経験があるのかわかりませんが、小さいころから「あまり頑張らなくてもいいぞ」と言ってくれたんですよね。
もしかしたら、自分なりに何か根拠があって言い続けていたのかもしれません。
関係無い話をしてすみません(笑)
ポジティブ押し付けマンに注意
自己啓発セミナーでも「ネガティブはいけない」と頭ごなしに否定している人を見かけたことはありませんか?
たしかにポジティブになったら良いことばかりかもしれません。
でも、それは「本当の意味でポジティブになれたら」の話ですよね。
無理やり押し付けてくる人は、本当に本質を理解している人なのか、見かけだけ真似しているだけなのかを見極める必要があるでしょう。
一番怖いのは「とりあえず言ってるだけの場合」ですね。
根性論がとりあえず引き継がれてきたように、「自分は上手くいったから、相手も似たようにやればきっと問題ない」と思ってガンガン押し付けてくる人もいるかもしれません。
※ここからはかなり個人的な意見が入ります
ビジネスの成功には色んな要素が絡んでいます。
成功者のまねをするのは正しいです。最初はどんどん真似するべきでしょう。
しかし、その後「なんか合わないな」と思うところが出てくるでしょう。
そこを自分なりのアレンジで埋めなければいけないと思っています。
ここで融通を効かせる人間と、不器用に突き進む人間で大きく分かれます。
分かりやすい例がハロー効果です。
人は見た目に左右されやすいという心理効果ですね。
美男美女に不況の時代は無い…と昔から言われている理由がこれです。
・1974年のカナダ連邦選挙では、外見が威力的な候補者はそうでない候補者の2,5倍も票を得ていた。
・外見が魅力的な労働者は、そうでない労働者よりも10%以上給料が高いという検証データがある
・ある実験では、外見が魅力的な被告はそうでない被告の半数ほどしか裁判で刑務所に入れられなかった
このように、あまりこういうことを言うのは気持ちのいいものではないのですが…
明らかに見た目で差が生まれているのは事実なんです。
つまり、自分が知らないところで、たまたま働いていた心理効果を理解せずに上手くいった人が、
「俺はこうやったから上手くいった!お前もやれ!」と言っているだけの可能性も十分にあります。
体育会系のノリに近いですね。
なので見た目があまりよろしくない人が、成功したイケメンのようにゴリゴリ押して着たら「不快感」を覚える人もいるはずです。
「成功者が言っているから…」
といって、信じて突き進むけど結局は不快な感情を周りにばらまくだけの人間になるかもしれません。
「頑張れば出来る!気合が足りない!」と言われてそういう人が無理やり動かされてきた結果、
「なんで頑張ってるのに結果がでないのかなぁ」
と、更に落ち込んでしまいかねません。
最悪の場合心を壊してしまいますよね。※人によっては「他人に依存して自分で考えてないから当然だろ」という見方もあると思います。ごもっともです。
あまり良いたとえではないですが、よくあるパターンなのでご紹介しました。
そこで、外見がよろしくない人は終わりでしょうか?
そういう人はまず「自分はあまり容姿が優れていない、だから周りに不快感を与える」ということを自覚します。
自覚(メタ認知)することで、具体的な対策方法が浮かんできますよね。
- 人に会わなくても良い仕事を選ぶ
- 相手が「不快感を覚えない恰好」を勉強する
- あえて強面にしてみる
などなど、色々と考えられます。
ちなみにハロー効果を上手に利用すれば、どんな容姿の人でもそれなりの水準になるのでご安心ください。詳しくは先程のリンクから確認してみてください。
自分を直視出来る人は凄い
このように僕は「具体的な解決方法は人の数だけ存在する」と思っています。
まずは自分を直視しましょう。自分のことは自分が良く知っているはずです。
むしろ、ここまでの話を見てみると、
「ネガティブな自分をしっかりと直視している人は、そうではない人よりも先に進んでいる」
ということなんですよね。
「自分のダメなところを見たくない」という人よりも、よっぽど成長(解決方法を探すこと)のチャンスが多いということです。
あとは、ネガティブだけになっている人は、小さくても良いから「具体的な解決方法」を探しましょう。
小さなことでもいいです。
ポジティブ思考とネガティブ思考は結果を出すために存在する
このようにポジティブとは「結果」を出してナンボのところがあるんですよね。
ただ単純に「いい気分だなー!」と満足するためではありません。
- ネガティブな自分を知る
- 具体的な解決方法を考える
- 実際に行動に移す
この3つは1セットなんです。
極論にはなりますが、ポジティブな状態とは「行動したり結果をだそうとしている状態」と言えますね。
これも極端な話…
- 凄い綺麗ごとを言ったりポジティブな発言をしているのに全く行動していない人
- 何かを反面教師にしたり、ネガティブ発言をしているように見えて実際に行動している人
後者のほうがある意味「ポジティブな状態」と言えるのです(極端な話です)。
それくらい「結果」にフォーカスしなければポジティブの意味がありません。
ネガティブすぎて動けない人の場合
ネガティブ過ぎて動けない場合は、自分のダメなところをしっかりと認知しましょう。
そして、具体的な解決方法や楽になる方法を1つ1つ選んでいきましょう。
必ず「小さな行動」に繋がるものを選ぶのがベストです。行動に繋がらなければ、それは「解決方法」になっていないということです。
考えすぎて動けない場合
「動きたくない」という結果が欲しいから「考えているように見せている」だけかもしれません。
まずは「動きたくない理由」をしっかりとメタ認知して解決方法を探しましょう。
このように「結果」が歪むと全ての過程がおかしくなります。
あくまでも「結果」を出すためにどうするのか?
具体的な解決方法を練るためにあるのがポジティブなんです。
「頑張ること」「根性を出すこと」が結果になっているような組織は他にも色んな所が歪んでいるんだなと想像できます。
最後に
今自分が学んでいる技術や通っているセミナーがある場合、一度立ち止まって確認してみましょう。
「これは結果に繋がっているのか?」
「行動したくないという理由付けのためにやっているんじゃないのか?」
「見かけ上は動いているようにみえるため、自分を安心させているだけなんじゃないのか」
根本的な自分の中の問題を放置したままだと、どこかに「しこり」が残ってしまい解決方法が分からなくなります。
なので、今現在ネガティブな人も行動できない人も、
「自分が行動出来ない理由・ネガティブな理由」
を、冷静に見てみましょう。
例えば、
人に会うのが嫌
なぜ→馬鹿にされるから
それなら?→馬鹿にしない人とだけ付き合えばいい
このように1つずつ分解して解決していきましょう。
「根本的な問題」が解決するまでは、その動きを止めてはいけません。
そして、やがて「根本的な」問題が解決したとき、アナタはきっとポジティブになりますよ。
今回はお付き合いいただきありがとうございました!