ハロー効果

今回の要点まとめ

 

・人は目立った特徴に目を引かれ、立その他のことに対する評価を歪めてしまいやすい

・ハロー効果は印象だけではなく、実際の結果にも影響を及ぼすことが多い

・外見以外にも、実績や資格などでもハロー効果を発生させることは可能

・営業だけではなく、広告でもハロー効果を発生させることはできる

 

それでは詳しい内容が気になった方は本文をお読みください。

 

 

今回は営業や広告作成に役立つ心理効果である

「ハロー効果」をご紹介していきます。

 

営業でも広告でも共通して言える大事なことの一つに、

「相手にいかに好印象を持ってもらえるか」というのがあります。

 

自分や商品に対して良い印象を持ってもらえれば、

それだけで取引が上手く行く確率や商品を購入してもらえる確率は

上昇すると言っても過言ではありません。

 

今回はそんな「相手に好印象を持ってもらうための心理・方法」

などをご紹介していきたいと思います。

 

 

 

まずハロー効果って何?

 イケメンはお得?

ハロー効果というのは1920年に心理学者である

エドワード・ソーンダイク氏によって提唱された心理効果です。

 

どんなものかを簡単に説明すると

「人はある物を評価する時、特に目立つ特徴の影響で他の特徴の評価も歪められる」

というものです。

 

これだけではちょっと分かりにくいと思いますが、

すごく分かりやすい例を出すと

 

・顔が美人な人を見ると性格なども良さそうな印象を受ける

・顔がイケメンというだけで仕事もなんとなく出来そうに見える

 

ということ…あなたは経験はありませんか?

 

顔が美人だからと言って、その人が普段どんな発言をしているかとか、

どんな行いをしているかというのは分かりません。

 

また、顔がイケメンだからと言ってその人の業績が良いか悪いかはまた別の問題です。

 

それなのに、「顔が良い」という特徴に引きずられて他の要素も「きっと良いだろう」

評価が歪められてしまう…これがハロー効果です。

 

 

ハロー効果は結果にも影響する?

 

 

実はこのハロー効果ですが、単に「他の要素も優れていそう」と思わせるだけではなく、

実際に給料などの結果に対しても影響を与えている場合が多くあります。

 

例えば

 

1974年のカナダ連邦選挙では、外見が威力的な候補者はそうでない候補者の25倍も票を得ていた。

・外見が魅力的な労働者は、そうでない労働者よりも10%以上給料が高いという検証データがある

・ある実験では、外見が魅力的な被告はそうでない被告の半数ほどしか裁判で刑務所に入れられなかった

 

などなどの実例があります。

 

「人間見た目じゃない!」と世の中では言われますが、

何だかんだ言って見た目の影響というのはここまで実数に影響が出てくるわけですね…。

(悲しい)

 

また、詐欺師などに美男美女が多いのも、

このハロー効果が上手く働くからだと言えます。

 

 

ハロー効果は顔以外でも発生する

 

 

・「結局顔が良いやつが勝つってことか…」

・「フツメンやブサメンはどうやって戦えばいいんだよ!」

 

と思う方も多いと思います(僕もけっこうマジでそう思いました)

 

しかしそんなあなたと僕自身に朗報!

このハロー効果は実は外見以外でも発生することがあるんです。

 

例えば、学歴が高い人は人格も優れているように思えてしまう…なども

外見以外でハロー効果が発生している一例ですね。

 

他にも例えば、見た目は冴えないオジサンだと思っていたら、

実はその人が年収何億も稼ぐ某企業の社長だった…と知ったとたんに

「この人実はすごい敏腕なんだろうな…」と思えてしまったり。

 

また、童顔で頼りなさそうだと思っていた弁護士が、

実はこれまでに何百件・何千件もの裁判をこなしてきたという実績を聞いた瞬間

「この人なら大丈夫かも…」と思えてしまったり。

 

これはあくまで一例でしかありませんが、

外見以外の実績や権威などでもハロー効果が発生することはあります。

 

ただ、「外見」というのは最初に得られる相手の情報である場合が多いので、

ハロー効果が発生しやすいというだけだと僕は思います。

 

なので、僕含め外見に自身がないという方は

名刺などに自分の持っている資格やこれまでの実績などを載せるなど、

ちょっとした工夫をすることでハロー効果を発生させることができると思います。

 

また

 

・高級な腕時計を身に着ける

・高級なスーツを着る

・高級車で取引相手に会いに行く

 

というよく耳にする方法も

 

・高級なものをみにつけている

・この人はお金を稼いでいるんだな

・つまりこの人は仕事ができるということか!

・ならこの人はビジネスの相手として信頼できそうだ

 

という具合にハロー効果を引き起こすアイテムとして有用だと思います。

(実際、高級車の購入費用を「広告費」という扱いで経費計上している会社もあります)

 

持って生まれた外見以外でも、

工夫次第でハロー効果を発生させることは十分に可能なのです。

 


 

 

 

ハロー効果は逆に働くことも…

 寝癖ですら悪影響を与える

ハロー効果はあくまで「特に特徴的なことに引きずられて他の評価も歪むこと」なので、

良い特徴だけではなく悪い特徴に引きずられてしまうこともあります。

 

例えば他は普通なんだけど髪が寝ぐせでボサボサだった場合

 

・髪がボサボサだな

・きっと朝に整えてくる時間がなかったんだな

・つまり寝坊をしたのかもしれない

・自分と会う時に限って偶然寝坊したというのも虫の良い話だな

・きっと頻繁に寝坊をする人なのかもしれない

・つまりだらしない生活をしている自己管理のできない人かも

・この人と取引をして大丈夫かな…?

 

という風に、ハロー効果が悪い方向に働いてしまい、

取引相手に悪い印象を与えてしまう可能性があります。

 

そして、その結果商談も失敗に終わってしまう可能性があります。

 

なので、見た目をしっかりと整えるというのは相手への礼儀をいう意味だけではなく、

ハロー効果を悪い方向に働かせないという実益的な意味も含まれています。

 

営業の方などはあえて言う間でもないことですが、

しっかりと身だしなみに注意しましょう!

 

 

広告にも活用されているハロー効果

  広告にも使われているハロー効果

ハロー効果は営業だけではなく、

広告活動にも積極的に活用されています。

 

例えばテレビのCMで人気のアイドルやタレントなどを起用するのもその一つです。

 

ハロー効果と関連深い心理効果に「連合の原理」というものがあります。

 

この連合の原理とは

 

「人は好ましいものと関連があるものに対しても好ましさを覚える」

「逆に印象の悪いものと関連深いものに対しても悪い印象を受ける」

 

というものです。

 

CMでまずは人気のタレントを起用して視聴者に好印象を持ってもらい、

それと同時に商品も紹介することで商品自体にも良い印象を持ってもらう…

というのが、人気のタレントをCMに起用する理由です。

 

また、必ずしもタレントを起用しなくても

 

・赤ちゃんや子供

・犬や猫などの可愛い動物

 

などを使うことでも好印象を与えることは可能だと思います。

 

ここに出したのはほんの一例ですので、

ぜひアイティアを練ってほしいと思います!

 

 

ハロー効果のまとめ

 

・人は目立った特徴に目を引かれ、立その他のことに対する評価を歪めてしまいやすい

・ハロー効果は印象だけではなく、実際の結果にも影響を及ぼすことが多い

・外見以外にも、実績や資格などでもハロー効果を発生させることは可能

・営業だけではなく、広告でもハロー効果を発生させることはできる

 

ハロー効果は言ってしまえばビジネスを成功させるための小技でしかなく、

これだけを抑えていれば全てが上手く行くというようなものではありません。

 

しかし、ビジネス成功の確率を高めることができるのは確かだと思います。

 

ハロー効果ばかりを狙って見た目は良くても中身はスカスカ!

という風になってしまうのは危険ですが、

普段からある程度意識して活用していくのもアリではないかと思います。

 

営業に使える心理テクニック