特典の正しいつけ方をご紹介

 

今回の要点先読みコーナー

・ただの「無料特典」ではお客様は不信感を感じてしまう場合がある

・「特典にどれくらいの価値があるか?」というのを伝えるのが大事

 

ロボリンちゃん

理由の無い値引きやプレゼントほど、怖いものはないわね

 

過去記事の「希少性:成約率を5倍にする心理的リアクタンスとは?」では、

希少性の原理という心理効果をビジネスに活用する方法をお伝えしました。

 

商品に希少性・限定性の要素を加える事によって、

お客様の取りこぼしを減らし、売上をアップさせるという方法です。

 

 

しかし、この希少性の原理を活かすために用意した特典やキャンペーンが、

実は逆にお客様の不信感につながってしまうという例があるのです。

 

 

売上をアップさせるために用意した特典やキャンペーンが、

逆効果になってしまっては意味がないですよね。

 

今回はその原因は何なのか?という所と、

それに対する対処法をご紹介していきます。

 

 

・これからビジネスを始める方

・商品に特典をつけてるんだけど、イマイチお客様の食いつきが悪い…という方

 

上記のような方には特にオススメの内容です。

 

 

しっかりと読んで希少性の原理を正しく活用し、

売上のアップにつなげていきましょう!

 

 

希少性の原理のおさらい

 

まずは希少性の原理のおさらいからです。

 

過去の記事でもご紹介しましたが、

希少性の原理というのは

 

・「期間限定」

・「数量限定」

・「地域限定」

 

など、商品が購入できる自由が限られていることを伝えることで、

自由を制限されることを嫌う心理である「心理的リアクタンス」を働かせ、

商品を買いたいという気持ちを強くする心理的な仕組み。

 

希少性・限定性の理由が明確だとより強く働く。

 

というものです。

 

心理的リアクタンスの詳しい解説は、

過去記事の「希少性:成約率を5倍にする心理的リアクタンスとは?」

の方をご覧下さい。

 

 

商品やサービスにこの希少性の原理を活用することで、

お客様に商品購入に対する決断を迫ることができ、

その結果売上のアップにつなげることができます。

 

 

希少性の原理が逆効果になる例

 

売上のアップにつなげることができる希少性の原理ですが、

使い方を間違うと逆にお客様に不信感を抱かせることになり、

売上のアップにつなげることができない場合があります。

 

その例をご紹介していきます。

 

 

希少性の原理が正しく働かない例

 

社会学者のプリヤ・ラグビールという方はある時、

お客様は「商品の無料特典」に対して

 

・その特典は価値が低いものなのではないか

・品質の悪い在庫を処分したいから無料でつけているのではないか?

 

と感じるのではないかという仮設を立てました。

 

プリヤ・ラグビール氏の想像図

 

 

そこでラグビールさんは

 

酒類などの商品と真珠のブレスレットが載ったカタログを

A・B二つのグループに見せる

 

・Aのグループにはブレスレットは無料特典として紹介する

・Bのグループにはブレスレットは単独の商品として紹介する

 

その後A・Bそれぞれのグループに対して

 

・ブレスレットにどれくらいの価値を感じるか?

・ブレスレットにいくらならお金を払っていいか?

 

という質問をしてみる

 

という実験を行いました。

 

 

すると、ブレスレットを無料特典として紹介されたAグループよりも、

ブレスレットが単独の商品として紹介されたBグループの方が、

ブレスレットに払っても良い価格が35%も高かったのです。

 

つまり「無料特典としてのブレスレット」よりも、

「単独の商品としてのブレスレット」の方が価値あるものに感じられたということです。

 

特典の価値をしっかりと伝えることが重要

 

「無料」という言葉には人を引きつける魔法のような力があります。

 

しかし、先ほどの実験結果からも分かるように、

ただ「無料特典」というだけでは希少性の原理の力を100%発揮することは

できない可能性があるのです。

 

希少性の原理を働かせるために特典を用意しても、

お客様自身がその特典に価値を感じなければ、

希少性の原理は正しく働いてくれません。

 

 

では無料特典の効果を最大限に発揮させるにはどうすればいいか?

 

それは、「特典の価値をしっかりと伝えること」です。

 

 

例えば通販番組でよく出てくるデジタルカメラという商品に

三脚や望遠レンズなどのオプションを無料特典としてつけるとしましょう。

 

その場合、ただ「無料でおつけします!」というのではなく

 

「三脚や望遠レンズなど、総額3万5000円以上のオプションが無料でつきます!」

 

と伝えた方が特典の価値がハッキリと数字でお客様に伝わるので、

お客様が内心感じてしまう

 

・どうせ売れ残りの粗悪品を処分したいんでしょ?

・どうせ安物をくっつけてお得感だけ演出してるんだろ?

 

という不信感を取り除くことが可能です。

 

特典の価値が不透明な場合

 

特典の価値を伝えた場合

 

 

「商品に特典をつける時は、特典の価値をしっかりと伝える」

ということをしっかりと肝に銘じておきましょう!

 

 

今回のまとめ

・ただの「無料特典」ではお客様は不信感を感じてしまう場合がある

・「特典にどれくらいの価値があるか?」というのを伝えるのが大事

 

 

希少性の原理は売上をアップさせる上で大変重要ではありますが、

正しく活用しないとお客様に不信感を抱かせる結果になり、

最悪逆効果になってしまう場合もあります。

 

あなたの商品の特典にはどれくらいの価値があるのか?

いくらくらいの値段なのか?どんな希少性があるのか?

 

特典の価値をしっかりと伝えることでお客様の不信感を取り除くことができ、

それが売上のアップにもつながってきます。

 

 

しっかりと商品の特典の価値をお客様に伝えましょう。