商品が多すぎるとお客様はストレスを感じる

 

今回の要点先読みコーナー

・商品の種類が多いと、お客様は選択のストレスがかかる

・商品の種類を絞り込み売上がアップする場合が多い

・商品の種類を絞り込むことで、経費を削減できる

 

あかパンジー(怒り)

たしかに商品が多すぎても迷うよなぁ。

 

きぱんじーくん

人間は何かを決断したり選択しようとすると、脳のエネルギーが大量に消費されるんだ。あの有名なジョブズが毎日同じデザインの服をローテーションして着ていたのも、無駄なエネルギーの消費を抑えるためかもね。

 

それでは詳しい内容が気になった方は、本文をお読みください。

 

 

今回は「品揃えが豊富というのは、必ずしも利益につながるわけではない!」

という内容をお伝えしていこうと思います。

 

 

・これから起業してビジネスを始めて行こうという方

・「これだけ豊富な品揃えなのに、何で売上が上がらないんだ!」とお困りの経営者様

 

上記のような方はぜひ読んでみてください。

 

きっと目から鱗の情報に、

思わずこれまでの考え方が一変してしまうかもしれません。

 

 

ビジネスを行っていく上で、

利益を上昇させるための重要なテクニックです。

 

ぜひあなたのビジネスに活かしてみてください!

 

 

「商品が多い」というのが裏目に出る!?

 

「品揃えが豊富だと、選択肢が多くてお客様も喜んでくれる!」

 

そう思っていた時期が僕にもありました。

 

 

しかし、実は「選択肢が多すぎるせいで売上が上がらない」

という事例が世の中には数多く存在します。

 

そしてそれとは逆に「商品の種類を減らしたら売り上げが上がった!」

という事例もたくさん存在するのです。

 

まずはこの項目でその事例をご紹介していきたいと思います。

 

 

試食コーナーでの事例

 

これは社会学者のマーク・パレーさんという方の

「選択肢が多すぎると逆効果になるのかどうか」という実験のデータです。

 

スーパーにあるメーカーのジャムの試食コーナーを二つ設置しました。

 

 

その際

 

・試食コーナーAには24種類の試食用ジャムを用意

・試食コーナーBには6種類の試食用ジャムを用意

 

というように、それぞれの試食コーナーの試食品の種類に差を設け、

どちらの試食コーナーが多くの売上を出すのかを実験しました。

 

 

その結果、24種類の試食用ジャムを用意したAコーナーは、

たった3%の人しか商品を購入してくれませんでした。

 

しかし、6種類の試食用ジャムのみを用意したBコーナーは、

なんと30%もの方が商品を購入してくれたのです!

 

 

シャンプーの種類を減らしたら売り上げが上がった!

 

続いてはアメリカの大手消費財メーカーである、

プロクター・アンド・ギャンブル社(通称P&G社)の例です。

 

このP&G社は洗剤からお薬まで様々な消耗品を扱っている会社なのです。

 

 

このP&G社がある時、

26種類あったシャンプーの品揃えを15種類まで減らしました。

 

すると、なんとシャンプーの売り上げがあっという間に

10%もアップしたそうです。

 

 

行列ができるラーメン屋の例

 

最後は日本でも代表的(?)なラーメン屋である

「ラーメン二郎」の例です。

 

 

連日コアなファンが通いつめ、

行列ができるラーメン二郎ですが、

扱っている商品はなんと「ラーメン」のみです!

 

麺の量やチャーシューのトッピングなどのバリエーションはありますが、

塩ラーメンや味噌ラーメンなどのラーメンの種類はありません。

 

それどころか餃子もなければライスもありません。

 

 

商品の種類を極限まで絞り込んでいるラーメン二郎ですが、

それでも前述の通り連日コアなファンが通いつめて行列ができています。

 

その行列の長さたるや、

時には1時間以上の待ちになることもあるようです。

 

 

何故商品が少ない方が売上が上がるのか?

 

何故商品の数が多い場合よりも、

商品を少なく絞っている方が売り上げが多いのでしょうか?

 

その理由は「選択に対するストレス」です。

 

 

過去記事の「バンドワゴン効果で売り上げが伸びる」でもお伝えしましたが、

体全体の一日の消費カロリーのおよそ20%は脳が占めています。

 

つまり脳はそれだけ多くの情報を処理し、

負担がかかっているということです。

 

そのため、必要以上に悩んで脳にさらなる負担をかけないために、

過去の経験則から物事を短絡的に判断したり、

考えること自体をやめてしまうということがよくあります。

 

 

多くの商品の中から一つを選ぶというのは、

「多くの商品の特性を見極めた上で一番自分に合っている物を選ぶ」

ということです。

 

つまり、商品の数が多ければ多いほど、

脳はたくさんの情報を処理しなければならず、

その分負担がかかってしまいます。

 

結果、「選ぶのが面倒だから買わない」という判断を取ってしまい、

売上が落ちてしまう原因になってしまうのです。

 

商品が絞られているとストレスが少なく済む

 

 

商品の品揃えが多い店は全て売れない店なのか?

 

「じゃあ商品を多く取り揃えている店は全部が全部ダメってこと?」

 

と、疑問に感じる方もいるかもしれませんが、

必ずしもそういうわけではありません。

 

 

カナダにある世界一種類が豊富なアイスクリーム店である

「ラ・カーサ・ジェラート」はその代表例とも言えます。

 

ラ・カーサ・ジェラートでは様々なジェラートやアイスクリームを揃えており、

その数はなんと218種類にも及びます。

 

「それだけ多いとお客さんも選択のストレスが半端じゃないのでは…」

と思うかもしれませんが、大変な人気店です。

 

 

ですが、その理由をあえて挙げるなら

 

1:味見をさせてくれるので自分に合った物を選びやすい

2:そもそも自分が本当に欲しい物が何かを知っている常連客が多い

 

以上の2つの理由が考えられます。

 

 

味見をさせてくれるというのはお客様にとって嬉しいことです。

 

「もし買った後で後悔したらどうしよう…」という不安を解消できるので、

選択のストレスを軽減することができます。

 

 

問題は2つ目の「自分が欲しい物が何かお客様自身が知っていること」です。

 

お客様自身が自分に必要な物は何か?欲しい物は何か?

これを明確に理解している場合、そもそも選択のストレスは発生しません。

 

ただ自分の欲しい物を見つけて買うだけ。

それ以外の物は眼中にないので判断する必要自体がないからです。

 

 

しかし、これは非常に恵まれているケースと言えます。

何故なら、多くのお客様というのは「自分に何が必要なのか?」ということを

自分自身で明確に理解していない場合が多いからです。

 

そのため、基本的には多くの選択肢を与えてお客様を悩ませるよりは、

商品の種類を絞って選択のストレスを軽減した方が売上は上がりやすいと言えます。

 

 

商品の種類を絞ることは経費の削減にもつながる

 

商品の種類を絞ることは、

お客様のストレスを軽減する以外にもメリットがあります。

 

例えば商品の種類を絞ることによって、

余計な商品を作るためのコストを削減することができます。

 

また、余計な在庫を抱えるリスクも減るでしょう。

 

 

商品の種類をあえて少数に絞ることは、

無駄のない経営にもつながるのです。

 

 

商品が少ない方が売れる理由まとめ

・商品の種類が多いと、お客様は選択のストレスがかかる

・商品の種類を絞り込み売上がアップする場合が多い

・商品の種類を絞り込むことで、経費を削減できる

 

 

ビジネスを行う上で「如何にお客様のストレスを減らすか」というのは、

様々な面で直面する課題でもあります。

 

そうしたお客様のストレスを取り除いていくことで、

売上のアップにつながることは往々にしてあります。

 

あなたも商品の種類を絞り込み、

お客様の選択のストレスを軽減して売上のアップにつなげましょう!