アイドマの法則でビジネスの無駄を省ける

今回の要点先読みコーナー      

・お客様が商品を購入するには「AIDMA」の5つの過程を必ず通る

・アイドマの法則を意識することで、自分のビジネスの欠陥をスムーズに見つけられる

・アイドマの法則を広告作成に応用することで、反応率の高い広告を作れる

 

ロボパンジーくん

人は商品を購入するときは、必ず決まった手順を踏んでいきます。

 

ロボリンちゃん

ビジネスではよく聞く法則なので、ぜひ覚えておきたいところね。

 

では、詳しい内容が気になった方は本文をご覧下さい。

 

 

 

・「商品が売れなくなってきた…値下げしてもっとお客様を呼ばなきゃ!」

・「もっと広告を出して商品を認知して売上を出さなきゃ!」

 

ビジネスが上手く行かない時こうして盲目的に値下げを行ったり、

とにかく広告費を投じて商品を認知させようと躍起になる方がいます。

 

 

しかし、もし価格や商品の認知度以外の部分に原因があった場合、

問題が解決できないばかりか無駄な経費を使う結果になってしまいます。

 

今回は売上が伸びない・落ちてきてしまった時などに使える、

ビジネスが停滞してしまっている原因をスムーズに発見できる方法をご紹介します。

 

また、この知識を応用することで反応率が高い広告を作ることも可能です。

 

 

・これから起業しようと思っている方

・今現在売上が落ち込んでいて悩んでいるという方

 

上記のような方はぜひ最後まで読んでみてください。

 

 

 

アイドマの法則とは?

 

お客様が商品を購入するまでの過程には5つの段階があります。

 

1:広告などで商品を認知する

2:商品に対して興味を持つ

3:商品に対して「欲しい」という欲求を抱く

4:商品を買う動機がある

5:実際に商品を購入したり、問い合わせなどの行動に移る

 

 

この5段階の流れをまとめたのが、

今回ご紹介する「AIDMAの法則(アイドマの法則)」です。

 

アイドマの法則は1920年代にアメリカで、

サミュロン・ローランド・ホール氏によって提唱された、

「消費者が商品を購入するまでの流れ」の法則です。

 

Attention(注意・認知)

Interest(興味・関心)

Desire(欲求)

Motive(動機)

Action(行動)

 

上記5つの英単語の頭文字を取って、アイドマの法則と名付けられました。

 

 

人が商品を購入する際は、必ずこの5つの段階を通った上で商品を購入します。

 

パッと見ただけで商品を買ってしまう「衝動買い」という現象も、

言ってしまえばこの5つの段階を一瞬で通っているだけに過ぎません。

 

 

 

アイドマの法則の2つのメリット

 

この5段階のどれかに欠陥があると、

お客様は中々商品の購入につながりません。

 

しかし逆に言うとこの5段階を意識していれば、

売上が落ち込んだりしている時も一つ一つの項目をチェックしていくだけで、

スムーズに問題点を見つけることが可能になります。

 

アイドマの法則を知らないと時間とお金の無駄

 

アイドマの法則でビジネスの無駄を省ける

 

そうすることで何の目安もなく悶々と悩むだけの無駄な時間を削減することができますし、

冒頭のように無駄な安売りや無駄な広告を出してお金を無駄にせずに済みます。

 

また、アイドマの5つの要素を意識して広告を作ることによって、

成約率の高い広告を作ることも可能です。

 

 

事項より、アイドマの法則の5つの要素それぞれについての解説と、

広告活動でどのようにその要素を満たせばいいのかをご紹介していきます。

 

 

 

アイドマの法則:「認知」について

 

アイドマの法則の最初のAは「商品を知っているか?」です。

 

 

経営者の方の中には「良い物を作っていれば後で必ず報われる…」と、

盲目的に考える方がいます。

 

しかしいくら質の良い商品であっても、

その商品の存在が世の中に認知されていなければ、

それは存在しないのと同じことになってしまいます。

 

どんな商品でも広告や営業活動によって世の中に認知させることが重要です。

 

 

 

広告活動で最初のA要素を満たすには?

 

前述の通り、広告や営業活動によって商品を世の中にアピールしていくことが重要です。

 

ですがこの際、以下の2つの注意点があります。

 

・自社商品に対して興味を持っていそうな「見込み客」はどこにいるか?

・見込み客に合った広告媒体を使っているか

 

 

この2つのポイントに関して解説していきます。

 

 

 

ポイント1:見込み客はどこにいるか?

 

「見込み客」というのは自社商品に対して興味を持っていそうなお客様のことを指します。

 

 

例えば「腰痛に効くサプリメントのチラシ」

ある地域一帯の家々に対してしらみ潰しに入れていったとします。

 

 

中にはちょうど腰痛に悩むおじいちゃん・おばあちゃんがいるお家もあり、

そうした「商品のターゲットになる人」は広告に反応してくれるかもしれません。

 

ですが、どの家にもしらみ潰しに広告をまけば中には当然

 

・「うちにはおじいちゃんもおばあちゃんもいないし、腰痛とは無縁!」というお宅

・「もうおじいちゃんもおばあちゃんも亡くなってるんだよなぁ…」というお宅

 

上記のような「商品を必要としていない人」にも広告が渡ってしまう可能性があります。

 

商品を必要としていない人に広告が渡っても購買にはつながらないので、

この場合全くの広告費の無駄ということになってしまいます。

 

見込み客以外に広告が渡ると広告費の無駄 

 

広告で商品を周知するのは大切なことですが、

あくまで「商品に興味がありそうな見込み客」に広告を見せることが重要です。

 

「腰痛に効くサプリメントのチラシ」であれば、

老人会などの見込み客が集まりそうな場所に対してアピールすることが効果的です。

 

あなたの商品の見込み客はどこに集まるのか?考えてみましょう。

 

 

 

ポイント2:見込み客に合った広告媒体を使っているか?

 

世の中には様々な広告媒体があります。

 

・インターネット上の広告

・新聞の折込広告

・電話帳の広告欄

・雑誌の広告ページ

などなど…

 

広告は適当にどの広告媒体でもいいから載せればいいというわけではありません。

 

見込み客に合った広告媒体を使わなければ、

せっかく作った広告も売上につながらずに終わってしまいます。

 

 

例えば先ほどの「腰痛に効くサプリメント」を、

チラシではなくインターネット上の広告で広めようとした場合はどうでしょう?

 

見込み客であるおじいちゃん・おばあちゃんというのは、

あまりインターネットを使わない世代の方々です。

 

つまりネット上で腰痛に効くサプリメントの広告を出しても、

見込み客の目に触れる機会は少なくなってしまい、

結果的に売上も伸びないということになってしまいます。

 

見込み客の使いそうな広告媒体を選ぼう 

 

見込み客に合った広告媒体を選ぶというのは重要なことなのです。

 

 

 

アイドマの法則:「興味・関心」について

 

アイドマの法則のIは「商品に対して興味・関心があるか?」です。

 

いくら魅力的な商品でも、

お客様の興味・関心を引くことができなければ購入にはつながりません。

 

 

先の「注意・認知」の段階で見込み客に狙いを定めて広告を打ち出すのも、

言ってしまえばこの「興味・関心」の段階を楽にするためです。

 

少しでも商品に興味を持っていそうな人を探して、

ピンポイントでアピールすることで、

「興味・関心」の要素を上げることができます。

 

 

 

広告活動でI要素を満たすには?

 

様々な方法がありますが、

代表的な方法を1つだけご紹介します。

 

それは「商品の効果を具体的な数値で表す」ということです。

 

 

例えばビジネス書のタイトルには

 

・「90分で分かる営業成績を5倍に上げるコツ」

・「1人のお客様を100回来店するリピート客に変える5つの手順」

 

などなど、こうした具体的な数字を盛り込んだものが数多くあります。

 

 

具体的な数字は人の興味を強く引く効果があります。

 

例えば

 

・「短期間で売上を上昇させる方法」

・「たった1ヶ月で売上を3倍に上げる3つの方法」

 

上記2つのタイトルの場合、下のタイトルの方が興味を引かれますよね?

 

具体的な商品説明じゃないと興味をひけない 

具体的な商品説明なら興味を引ける

 

広告のキャッチコピーなどにこうした「商品の具体的な効果」を盛り込むことで、

広告を見た人の興味をより引くことが可能です。

 

 

自社商品の効果を具体的に表現できるように、

しっかりと商品を熟知しておきましょう。

 

 

 

アイドマの法則:「欲求」について

 

アイドマの法則のDは「商品が欲しいという欲求を起こさせれるか?」です。

 

 

商品を認知し、商品に対しての興味があったとしても、

それでも人はまだ商品の購入には至りません。

 

ここでお客様に「何としても商品が欲しい!」という欲求を起こすことができるかが、

ビジネスを行う上で重要になってきます。

 

 

広告活動でD要素を満たすには?

 

広告で「欲求」の要素を引き上げるには、

「その商品を使った後どういう未来が待っているか?」をお客様に伝えて、

商品を使った後の状況をイメージしていただくという方法があります。

 

この「商品を使った後の未来の姿」というのは、

ビジネス用語ではベネフィットと言います。

 

 

ここで重要なのは、「商品を使うメリット」と「ベネフィット」は違うということです。

 

 

例えば先ほどの例にも出した「腰痛に効くサプリメント」を使って解説しましょう。

 

「このサプリメントを使えば腰痛が治ります!」というのは、

実はベネフィットではなくただの商品のメリットでしかありません。

 

腰痛に効くサプリメントなんだから腰痛が治るのは当たり前で、

むしろ治らなかったら詐欺です。

 

 

ではベネフィットとはどういうものを言うのかと言うと、

 

まずは騙されたと思って、

このサプリメントを1ヶ月続けて朝晩1錠ずつ服用してみてください。

 

最初は本当に治るのか半信半疑かもしれません。

ですが服用して2週間するとあなたはある変化に気づきます。

 

背中を起こす度、足をちょっと上げる度に腰がズキンと痛んでうんざりしていたのに、

その痛みが軽くなっていることに気がつくんです。

 

だいぶ背中や足が広く動くようになり、

いつも手を使って這うようにゆっくりと上り下りしなくてはならなかった階段も、

その頃には難なく上り下りできるようになっています。

 

そして3週間経つ頃には腰の痛みのことはすっかり忘れてしまい、

散歩する時、いつもの杖を持ち歩かなくなります。

 

そして1ヶ月経つ頃、腰痛は完全に過去のものになっています。

 

今階段の上り下りをする際に感じている腰の痛みも、その頃にはすっかり忘れています。

 

ある程度の重い物もごく自然に自分で持ち運ぶようになったので、

「おじいちゃんなんか昔みたいに元気になったねぇ」と言われてちょっと嬉しくなります。

 

以前は眺めているだけだった活発なお孫さんとも、

今では一緒になって追いかけっこしています。

 

~以下略~

 

 

…と、長くなってしまいましたが、上記の文章はベネフィットの一例です。

 

 

商品を使った後、どんな未来が待っているか?

このベネフィットを広告でアピールすることはビジネスでは必須と言われています。

 

あなたの商品を使った後のベネフィットは何か?

しっかりとお客様に伝えましょう。

 

 

 

アイドマの法則:「動機」について

 

アイドマの法則のMは「お客様が商品を買う動機があるか?」です。

 

「動機はあるか?」と言うと、

「興味があって欲求があるならもう動機は十分じゃないか?」

と思ってしまうかもしれません。

 

私的な解釈ではありますが、この動機とは

 

・お客様が商品に手を出してもいい言い訳

・お客様の「商品の購入」という行動を正当化する理由

 

と、こういう風に考えています。

 

 

フロントエンドに関する記事でも述べましたが、

人間はリスクに敏感な生き物です。

 

そのため欲しいと思っている商品でも

 

・「もし商品を買っても効果が無かったらどうしよう…」

・「時間とお金の無駄になってしまったら嫌だなぁ…」

 

という不安があります。

 

 

そうした不安を取り除いて、

商品を購入してもいいという理由を与えることが購入につながります。

 

 

広告でM要素を満たすには?

 

・お客様の不安を取り除く

・不安を吹き飛ばすような圧倒的なメリットをつける

 

上記のような手段が考えられます。

 

 

工夫次第で様々な方法が考えられますが、

代表的な方法をご紹介するなら「保障」をつけるというのがあります。

こちらの記事に他の方法も掲載しております。)

 

例えばセミナー関係のビジネスの場合お客様は

 

・「もし何言ってるか分からないような難しいセミナーだったらどうしよう…」

・「知ってるようなことばっかりでお金と時間の無駄だったらどうしよう…」

 

などの不安を抱いていることが考えられます。

 

 

そこで…

 

・「もしセミナーを受けて内容が理解できなかった場合、セミナー料金は全て返金します!」

・「もし知ってる知識ばかりでお時間の無駄になった場合、料金は全てお返しします!」

 

と、こうした保障をつけることによってお客様の不安を取り除き

 

「返金保証があるなら最悪でも損になることはないしなぁ…」

 

と、「お客様が商品を購入してもよい理由」を作ることができます。

 

保障をつけてお客様の動機を上げる 

 

保障以外にも、アイディア次第でお客様の「動機」を作ることはいくらでも可能です。

 

あなたもお客様の「動機」を作るために頭を巡らせてみましょう。

 

 

 

アイドマの法則:「行動」について

 

アイドマの法則最後のAは「お客様が行動をスムーズに起こせるか」です。

 

これまでの4つの段階を満たしたことによって、

お客様は商品を購入する気満々の状態です。

 

しかし、お店の位置が分かりづらかったり、

問い合わせから商品購入までの過程が複雑だったりすると、

せっかく買う気満々なのにそこにたどり着けずに終わってしまいます。

 

 

商品購入までの過程を可能な限り分かりやすく、

可能な限り簡略化する必要があります。

 

 

 

広告活動で最後のAを満たすには?

 

例えばとても単純で当たり前のことですが

 

・問い合わせの番号を大きく目立たせ、広告中に何度も表示する

・お店の位置が分かりやすいように店舗周辺の地図を表示する

・問い合わせのまでの手順を1ステップ毎に分かりやすく解説する

 

などの方法があります。

 

 

前述の通り、「行動」の段階では問い合わせや商品購入までの過程を

少しでも分かりやすくて簡単にする必要があります。

 

上記の方法はとても単純な方法ではありますが、

商品購入までの過程を分かりやすくすることはとても重要なことです。

 

 

特に問い合わせの番号については

 

「問い合わせ番号?広告の右下にちゃんと書いてあるよ!ちゃんと読んでよ!」

 

と広告の作り手側が思っていても、

読み手にとっては小さくて見つけられないということがよくあります。

 

商品購入までの過程を詳しく解説しよう

 

・チラシなら大きく上と下最低2箇所に問い合わせ番号を配置

・ランディングページなら見出しのつなぎ目毎に問い合わせ番号を配置

 

上記のように、問い合わせ番号は複数箇所に大きめに配置するように心がけましょう。

 

 

 

アイドマの法則のまとめ

・お客様が商品を購入するには「AIDMA」の5つの過程を必ず通る

・アイドマの法則を意識することで、自分のビジネスの欠陥をスムーズに見つけられる

・アイドマの法則を広告作成に応用することで、反応率の高い広告を作れる

 

アイドマの法則を常に意識しておくことで、

売上が落ち込んだり思うような反応が取れない時の改善がスムーズになります。

 

また、この流れを意識して広告を作成することで、

自然と反応率の高い広告を作りやすくもなります。

 

あなたもぜひ、アイドマの法則を意識してビジネスを行っていきましょう。