特徴がない商品の悲しい現実

今回の要点先読みコーナー

・USPがない商品はお客さんに見向きもされない!

・USPはあくまで「お客さんの不満・欲求を解消できるもの」でなければならない

・USPはお客さんに伝わらなければ無いも同然

・USPを作るためにお客さんの不満・欲求をリスト化しよう

・競合他社のサービスを偵察しよう

・自社サービスにすでにUSPが隠れていないか見直そう

 

あかパンジー(得意げ)

ウチのラーメン屋はジュースのカンの中に入れて振舞ってるぜ!

 

ロボリンちゃん

ただ単に差別化すればいいってわけじゃないわよ。

 

では、詳しい内容が気になった人は本文をご覧下さい。

 

 

今回は大まかに言うと「商品のウリ」にあたるビジネス用語、

「USP」についての解説をしていきます。

 

 

商品のウリと一言に言ってしまえば簡単ですが、

このUSPがない商品・お客さんに伝わらない商品というのは、

最悪の場合お客さんに見向きもされない可能性があります。

 

 

今回は「USPとは何か?」「USPを作り出すにはどうすればいいのか?」

というところまでを解説していきたいと思います。

 

しっかりと身に付け、あなたのビジネスの発展に活かしていきましょう。

 

 

USPの詳しい定義

 

冒頭でUSPのことを「商品のウリ」と表現しましたが、

詳しく言うと少し違います。

 

USPというのは正しくは

 

「他社商品では満たせておらず、自社商品なら満たせるお客様の欲求」

 

という意味です。

 

図に表すと下のようになります。

USPの説明図

 

 

 

ラーメン屋に例えて解説

 

…ちょっとこれだけでは分かりにくいので、

ラーメンに例えて表現しましょう。

 

 

世の中にラーメン屋さんは数え切れないほどありますが、

一口にラーメン屋と言っても千差万別で、

 

・背脂やニンニクたっぷりのガッツリ系がウリの店

・あっさりしていて女性でも美味しく食べれるお店

 

などなど、様々なお店がありますよね。

 

そしてそれは食べる側の人も同様で、

一口にラーメン好きと言っても様々な好みの違いがあります。

 

 

仮にある街のラーメン屋さんがどこもかしくもコッテリ系のお店ばかりだったとします。

 

そうした場合、当然コッテリ好きな人は選択の幅も増えて嬉しいと思いますが、

「あっさり系が好き!」という人にとってはあまり喜ばしくありませんよね。

 

USPの解説図2 

 

しかしこの街にもしあっさり系のお店第一号店ができたとしたらどうでしょうか?

 

当然あっさり系好きの人はそのお店にこぞって通うようになりますよね。

 

USPの解説図3

 

「コッテリ系が食べたい!」という需要はすでに他店が満たしており、

自身がコッテリ系で業界に参入してもライバルがたくさんいる戦場に飛び込むだけです。

 

しかし、層の少ないあっさり系として参入することによって、

他店と差別化することができます。

 

ざっくりとした説明ではありますが、これがUSPです。

 

 

USPがないお店はお客さんに選ばれない!

 

では、USPがないお店の場合どうなるのか?

引き続きラーメン屋に例えて解説していきます。

 

 

結論から言うとUSPがない・お客さんに伝わらないお店は、

「お客さんに選ばれる理由がないお店」ということになってしまい、

当然お客さんも来ません。

 

 

例えばある街に

 

・「コッテリ系のお店」

・「あっさり系のお店」

・「何の特徴もないラーメン屋」

 

の三つの種類のお店があったとしましょう。

 

コッテリ好きの人は何の特徴もないお店に行くでしょうか?

当然コッテリ好きな人はコッテリ系のお店に行きますよね。

 

ではあっさり好きの人はなんの特徴もないお店に行くか?

これも当然あっさり系に特化したお店に行きます。

 

その他にも味噌ラーメンが好きな人は味噌に力を入れているお店に行きますし、

豚骨が好きな人は豚骨に力を入れているお店に行きます。

 

このように、誰もが商品を選ぶ際は「自分の好みに合った物」を選びます。

 

なのでUSPがない商品というのは誰の好みにも当てはまらないため、

「誰からも選んでもらえない商品」になってしまうのです。

 

USPがない場合の図

 

これは何もラーメンや飲食関係に限ったことではなく、

どんな商品にも言えることです。

 

例えばスマートフォンを購入しようとする人の中にも

 

・「バッテリーが長持ちするやつがいいな」という人

・「最新のゲームができるハイスペックなスマホがいいな」という人

 

などなど様々な需要があります。

 

そんな中に「バッテリーは普通だし、ハイスペックなわけでもないスマホ」

があったら…まあお客さんが手に取ってくれるわけありませんよね。

 

 

USPの有無は文字通り商品の生死を分ける重要な要素の一つなのです。

 

 

USPは「お客さんの欲求を満たすもの」というのが前提

 

「なるほど!とりあえず他店がやってないことをやればいいのか!」

と思った方!早まってはいけません。

 

USPには「あくまでお客さんの欲求を満たせるもの」という前提条件があり、

お客さんが望んでいないようなサービスをウリにしても意味はありません。

 

 

例えば「うちは甘~いストロベリーチョコをたっぷり使ったラーメンがウリだぜ!」

というお店があったとしたら…まあ一部のチャンジャーな人しか行きませんよね。

 

間違ったUSPの図 

 

・お客さんの欲求を満たせるもの

・お客さんの不満を解消できるもの

 

USPというのはあくまで上記の条件が大前提です。

 

他社がやっていないことなら何でもいいわけではありませんので、

しっかりと覚えておきましょう。

 

 

代表的なUSPの例

 

お客さんの心を鷲掴みにするUSPを打ち出してビジネスを成功させた代表例として、

宅配ピザ業界では有名な「ドミノ・ピザ」のUSPがあります。

 

そのUSPとは

 

「できたてアツアツのピザを30分以内にお届け!遅れたら代金はいりません!」

 

というものです。

(※現在はこのキャンペーンは行っておりません)

 

 

当初の宅配ピザ業界はピザが届くまでに何時間もかかり、

届いた頃には冷めてチーズもすっかり固まってしまっていたそうです。

 

そこでドミノ・ピザの創業者であるトム・モナハン氏は上記のようなUSPを打ち出し、

他社を大きく上回る売上を上げたそうです。

 

 

このUSPはお客さんの

 

・何時間も待たされるのはイヤ!

・できたてアツアツでチーズがトロ~ンと伸びるようなピザが食べたい!

 

という不満と欲求を見事に満たした、

USPの代表例と言っても過言ではありませんね!

 

 

USPはお客さんに伝えなければ意味がない

 

実は前述のドミノ・ピザのUSPですが、

ドミノ・ピザ以外にも同じことをしていたピザ屋はあると言われています。

 

しかし何故ドミノ・ピザが飛び抜けて利益を上げたのか?

それは広告でしっかりとUSPをお客さんにアピールしたからです。

 

 

USPのある商品を開発したとしても、

その良さがお客さんに伝わらなければ無いも同然です。

 

しっかりと自社のUSPをお客さんに伝えましょう。

 

 

USPを作るための3つのステップ

 

「USPが重要なのは分かったけど、どうやって自社のUSPを作ればいいんだよ!」

 

と疑問に思う方もいると思います。

 

ここではUSPを発見・開発するために必要な3つのステップをご説明いたします。

 

 

ステップ1:お客さんの不満・欲求のリストを作る

 

USPというのはお客さんの欲求・不満を解決できるものでなければいけません。

 

そのため、まずはあなたの商品を求めるお客さんはどんな不満を抱いているか?

どんな欲求があるのかを書き出していきましょう。

 

 

自分で想像して書き出すのもいいですが、

あなたの商品のターゲット像に近い方に聞いてみるのも有効な手段です。

 

 

また、すでにビジネスを行っている人なら

 

・お客様アンケートに目を通してみる

・過去に来たクレームなどを振り返ってみる

 

というのも有効です。

 

よりお客さん目線の実践的なデータが手に入るかもしれません。

 

 

ステップ2:競合他社の商品を偵察

 

ステップ1でお客さんの不満・欲求を書き出しました。

 

次は自分と同じような商品・サービスを提供している競合他社を調査します。

 

 

他社と同じようなウリの商品・サービスを開発しても、

結局は他社とぶつかり合ってお客さんの取り合いになってしまいます。

 

「他社と違う&お客さんの不満・欲求を解消できるウリ」を打ち出すことで、

他社とお客さんを取り合うことを避けることができ、

狙った層のお客さんを獲得することができます。

 

 

そのためにはまず競合他社の商品・サービスを調査して、

どんなウリを打ち出しているのかを調査する必要があります。

 

そして、他社の打ち出しているウリとステップ1で書き出してリストを照らし合わせ、

「競合他社がまだ満たせていないお客さんの不満・欲求」を浮き彫りにします。

 

 

ステップ3:商品・サービスの開発or自社商品の見直し

 

ステップ2で「他社が満たせていないお客さんの不満・欲求」が浮き彫りになりました。

 

あとはその浮き彫りになった不満・欲求を解消できるようなサービスを

開発すればあなただけのUSP完成です!

 

 

また、すでにビジネスを行っているという方は自社サービスを一度見直してみましょう。

 

何故なら、自分では気づいてはいないだけで、

実はもう自社サービスに他社との差別化ができる点がある場合があるからです。

 

なので、ぜひ一度自分のビジネスを見直してみてください。

 

 

USPについてのまとめ

・USPがない商品はお客さんに見向きもされない!

・USPはあくまで「お客さんの不満・欲求を解消できるもの」でなければならない

・USPはお客さんに伝わらなければ無いも同然

・USPを作るためにお客さんの不満・欲求をリスト化しよう

・競合他社のサービスを偵察しよう

・自社サービスにすでにUSPが隠れていないか見直そう

 

 

 

USPがない商品はお客さんに見向きもされない可能性があります。

 

しかし、上手くお客さんの不満や欲求を解消できるUSPを打ち出せれば、

業界で圧倒的なシェアを得ることも可能です。

 

あなたも自社商品のUSPを開発・発見し、他社との差別化をして利益を上げましょう!